
今回は全世界株式インデックスファンドについての投稿です。
投資信託とETFについては、こちらの記事にて。

世界中の株式一式買えるインデックス投資があるの?

といってもアメリカ主体なんだけどね。
アメリカ単独への投資なら、
・NYダウ連動ETF(DIA)
・全米株式連動ETF(VTI)
があります。

そのアメリカを含む
・先進国
・新興国
が合体したインデックスファンドがあります。

2つの種類があります。
・FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
・MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
インデックスを作っている会社は異なりますが、成績はほとんど同じです。

①インデックスファンドの種類について
②投資信託について
の順に説明していきます。
全世界株式インデックスについて
指数 | 小型株 | 構成銘柄数 | 投資信託 |
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | 含む | 約8,000 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド 楽天・全世界株式インデックス・ファンド |
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス | 含まない | 約3,000 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) たわらノーロード |
小型株を含むかどうかで銘柄数が大きく異なっています。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
先進国から新興国まで全世界の株式市場の動きを表している株価指数です。大型株から小型株まで網羅していて、約8,000銘柄もの株式から構成されています。
有名な投資信託として、
●SBI・全世界株式インデックス・ファンド
●楽天・全世界株式インデックス・ファンド
がありますが、SBI・全世界株式インデックスファンドは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスの結果に連動する形で運用されているので、実際の中身は異なるので注意。
投資信託については、後述します。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス=MSCIACWIは、23の先進国市場と27の新興市場にわたる大型および中型株の全機会セットのパフォーマンスを表すように設計されています。2020年11月の時点で、11セクターの3,000以上の構成要素と、各市場の浮動株調整後時価総額の約85%をカバーしています。
があります。
MSCI ACWI:世界(50カ国)
├-MSCI ACWI ex Japan:世界(49カ国)
├MSCI World Index:先進国(23カ国)
└MSCI Emerging Markets Index:新興国(27カ国)
日本を含むかどうか?を選ぶことが出来るのが特徴。
日本市場へすでに投資している人は、「日本を除く」で良いと考えます。
※日本へのインデックス投資としては、
・日経平均(日経225)
・TOPIX
がありますので、それを購入したら良いのかと思います。
米国、カナダ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イスラエル、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、オーストラリア、香港、日本、ニュージーランド、シンガポール
アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、チェコ、エジプト、ギリシャ、ハンガリー、クエート、ポーランド、サウジアラビア、ロシア、南アフリカ、トルコ、カタール、UAE、中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、パキスタン
2つの指数比較
・MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス →ACWI
・FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス →VT


若干ACWIの方がアウトパフォームしていますが、ほとんど差はありません。
他インデックスとの比較
●2010年から


この10年間は特にアメリカ株が大きく成長し、他の国を完全にアウトパフォームした結果です。
2018年からの結果は、新興国が少し勢いが出てきた為、アメリカ株の勢いを足して全世界株ETFであるVTが比較的好調に推移しています。
ここから見えることとして、次のように考えます。
①アメリカ株だけだとリスクと考える人
→この10年はアメリカオンリーでしたが、今後の10年は誰も分からない為、
より分散投資をする意味合い。
②新興国だけを購入するのはリスクと考える人
→新興国はボラティリティが高く、リスクは比較的高いため。
また、この10年間は動きがあまりなく、メリットが出せない。
上記の人は、アメリカ株及び日本株、先進国株、新興国株とこの全世界株式を上手く組み合わせながら購入していったら良いと考えます。
全世界株式の投資信託
代表的な投資信託一覧
ファンド名 | 分配 | 申込手数料 | 信託報酬率 | 純資産総額(百万円) | 基準価額(円) | 積み立てNISA |
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 年1回 | 0% | 純資産総額に対して 実質0.1102%程度 | 25,333 | 14,643 | ○ |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 年1回 | 0% | 純資産総額に対して 0.1144%以内 | 197,610 | 15,229 | ○ |
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | 年1回 | 0% | 純資産総額に対して 0.1144%以内 | 64,917 | 15,293 | ○ |
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) | 年1回 | 0% | 純資産総額に対して 0.1144%以内 | 3,780 | 13,728 | ○ |
たわらノーロード 全世界株式 | 年1回 | 0% | 純資産総額に対して 0.132%以内 | 732 | 14,218 | ○ |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 年1回 | 0% | 純資産総額に対して 実質0.212%程度 | 100,328 | 15,043 | ○ |
上記投資信託をまとめました。
SBI・全世界株式インデックス・ファンド
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスの結果と連動しますが、中身は異なります。
S&Pダウジョーンズ・インディシーズ社が算出している指数に連動する海外ETFとなります。
国 | 比率 |
アメリカ | 53.72% |
日本 | 7.65% |
イギリス | 4.17% |
中国 | 3.90% |
カナダ | 3.14% |
フランス | 2.83% |
スイス | 2.79% |
ドイツ | 2.51% |
オーストラリア | 2.25% |
韓国 | 2.04% |
その他 | 15.01% |
アメリカが過半数を占めています。
●TOP10社
銘柄 | 国 | 比率 |
アップル | アメリカ | 2.66% |
マイクロソフト | アメリカ | 2.44% |
アマゾン | アメリカ | 1.90% |
アルファベット | アメリカ | 1.80% |
フェイスブック | アメリカ | 1.00% |
テスラ | アメリカ | 0.70% |
バークシャーハサウエイ | アメリカ | 0.67% |
サムソン電子 | 韓国 | 0.61% |
JPモルガン | アメリカ | 0.60% |
テンセント | 中国 | 0.55% |
ほぼS&P500通りです。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざして運用を行います。
国 | 比率 |
アメリカ | 56.5% |
日本 | 6.1% |
イギリス | 3.5% |
ケイマン諸島 | 3.0% |
フランス | 2.8% |
カナダ | 2.7% |
ドイツ | 2.4% |
スイス | 2.3% |
オーストラリア | 1.8% |
台湾 | 1.7% |
そのため、中国が少なくカウントアップされています。
銘柄 | 国 | 比率 |
アップル | アメリカ | 3.4% |
マイクロソフト | アメリカ | 2.7% |
アマゾン | アメリカ | 2.2% |
アルファベット | アメリカ | 2.1% |
フェイスブック | アメリカ | 1.2% |
台湾セミコンダクターマニュファクチャリング | 台湾 | 0.8% |
テスラ | アメリカ | 0.8% |
JPモルガン | アメリカ | 0.7% |
テンセント | ケイマン諸島 | 0.7% |
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
これは日本と先進国と新興国の比率を均等にするように投資割合を決めているものとなります。
これだけ少し他と異なります。
国 | 比率 |
日本 | 31.8% |
アメリカ | 23.3% |
ケイマン諸島 | 7.9% |
台湾 | 4.5% |
韓国 | 4.3% |
中国 | 3.5% |
インド | 3.0% |
ブラジル | 1.5% |
イギリス | 1.4% |
南アフリカ | 1.2% |
他のインデックスと異なり、日本の比率が圧倒的に多くなっています。
●TOP10社
銘柄 | 国 | 比率 |
台湾セミコンダクターマニュファクチャリング | 台湾 | 2.0% |
テンセント | ケイマン諸島 | 1.8% |
アリババ | ケイマン諸島 | 1.7% |
アップル | アメリカ | 1.4% |
サムソン電子 | 韓国 | 1.3% |
マイクロソフト | アメリカ | 1.1% |
トヨタ自動車 | 日本 | 1.0% |
ソフトバンクグループ | 日本 | 0.9% |
アマゾン | アメリカ | 0.9% |
ソニー | 日本 | 0.8% |
毛色が異なることが分かります。
肝心のパフォーマンスですが、下図の通りイマイチです。
たわらノーロード全世界株式
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざして運用を行います。
そのため、eMAXIS Slimと同じパフォーマンスとなります。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
全世界の株式市場の動きをとらえることを目指して、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。
バンガードが運用する 「バンガード(R)・トータル・ワールド・ストックETF」を実質的な主要投資対象とします。つまり、ETFであるVTと連動しています。
●TOP10社
銘柄 | 国 | 比率 |
アップル | アメリカ | 2.8% |
マイクロソフト | アメリカ | 2.6% |
アマゾン | アメリカ | 2.0% |
アルファベット | アメリカ | 1.9% |
フェイスブック | アメリカ | 1.1% |
テスラ | アメリカ | 0.7% |
台湾セミコンダクターマニュファクチャリング | 台湾 | 0.7% |
バークシャーハサウェイ | アメリカ | 0.7% |
テンセント | ケイマン諸島 | 0.6% |
JPモルガン | アメリカ | 0.6% |
少しだけSBI全世界株式インデックスと異なりますが、ほぼ同じとなっています。
投資信託まとめ
結局はどれを購入しても下記の通り、パフォーマンスは同じであるため、信託報酬が低いものを購入したほうが良いです。あとは日本を含めるかどうかは好みの話だと思います。三地域均等は止めておいた方が良いと思います。
●トータルリターン
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス | FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス | |||||
eMAXIS Slim | eMAXIS Slim(日本除く) | eMAXIS3均等 | たわらノーロード | SBI | 楽天 | |
1ヶ月 | 1.35% | 1.34% | 1.10% | 1.32% | 1.33% | 1.24% |
3ヶ月 | 11.17% | 11.68% | 6.45% | 11.14% | 11.29% | 11.36% |
6ヶ月 | 21.47% | 22.23% | 16.91% | 21.39% | 21.95% | 21.90% |
1年 | 44.76% | 46.12% | 40.59% | 44.65% | 46.53% | 46.44% |
2年 | 22.02% | 22.44% | 19.28% | – | 21.74% | 21.94% |
3年 | – | 14.66% | 10.20% | – | 13.46% | 13.60% |
まとめ
この10年はアメリカ株が優位なポジションであったことから、全世界株式はアンダーパフォームという結果でしたが、この先アメリカ株が伸び悩み、新興国が伸びることが出てきた場合の保険として購入していく感じかと思います。
※新興国インデックスでも良いかもしれませんが、新興国はボラティリティが高くリスクは高いです。
どのインデックスを選んでも、ほぼ同じ結果が得られるため信託報酬率と純資産額で選定するのが良いと思います。個人的には、SBI・全世界株式インデックス・ファンドかeMAXIS Slim全世界株式(※日本を入れるかどうかは好き好き。)の2択です。
アメリカ株のインデックスがメインです。
・アメリカ株:S&P500を主軸に、ナスダック100を少々
・日本株:日経平均を少々
・新興国:偶に購入
・全世界:eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)を少々
※日本株のインデックスは日経平均を購入しているため。
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