【投資信託】全世界株式への投資ってどうするの?

全世界株式インデックスファンド役立情報
この記事は約13分で読めます。

 
 

今回は全世界株式インデックスファンドについての投稿です。
投資信託とETFについては、こちらの記事にて。

 

世界中の株式一式買えるインデックス投資があるの?

といってもアメリカ主体なんだけどね。
アメリカ単独への投資なら、
NYダウ連動ETF(DIA)

S&P500連動ETF(VOO)

NASDA100連動ETF(QQQ)

・全米株式連動ETF(VTI)
があります。

そのアメリカを含む
・先進国
・新興国
が合体したインデックスファンドがあります。

2つの種類があります。

・FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
・MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
インデックスを作っている会社は異なりますが、成績はほとんど同じです。

①インデックスファンドの種類について
②投資信託について
の順に説明していきます。

全世界株式インデックスについて

指数

小型株

構成銘柄数

投資信託

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス

含む

約8,000

SBI・全世界株式インデックス・ファンド

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス

含まない

約3,000

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

たわらノーロード

小型株を含むかどうかで銘柄数が大きく異なっています。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス

FTSE社が提供している全世界株式指数(時価総額加重平均型)になります。
先進国から新興国まで全世界の株式市場の動きを表している株価指数です。大型株から小型株まで網羅していて、約8,000銘柄もの株式から構成されています。
これに連動するETFは、バンガード社が出しているバンガードトータルワールドストックETF(VT)があります。

有名な投資信託として、
●SBI・全世界株式インデックス・ファンド

●楽天・全世界株式インデックス・ファンド
がありますが、SBI・全世界株式インデックスファンドは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスの結果に連動する形で運用されているので、実際の中身は異なるので注意。

投資信託については、後述します。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス

モルガン・​スタンレー・キャピタル・インターナショナル. (MSCI Inc)が算出し公表している指数です。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス=MSCIACWIは、23の先進国市場と27の新興市場にわたる大型および中型株の全機会セットのパフォーマンスを表すように設計されています。2020年11月の時点で、11セクターの3,000以上の構成要素と、各市場の浮動株調整後時価総額の約85%をカバーしています。

 
これに連動するETFは、ブラックロック社が運営しているiShares MSCI ACWI ETF (ACWI)
があります。
 

MSCI ACWI:世界(50カ国)
├-MSCI ACWI ex Japan:世界(49カ国)
├MSCI World Index:先進国(23カ国)
└MSCI Emerging Markets Index:新興国(27カ国)

日本を含むかどうか?を選ぶことが出来るのが特徴。
日本市場へすでに投資している人は、「日本を除く」で良いと考えます。
※日本へのインデックス投資としては、
  ・日経平均(日経225)
  ・TOPIX
 がありますので、それを購入したら良いのかと思います。

先進国(23カ国)
米国、カナダ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イスラエル、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、オーストラリア、香港、日本、ニュージーランド、シンガポール
新興国(27カ国)
アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、チェコ、エジプト、ギリシャ、ハンガリー、クエート、ポーランド、サウジアラビア、ロシア、南アフリカ、トルコ、カタール、UAE、中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、パキスタン

2つの指数比較

連動するETFを比較しました。
・MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス  →ACWI
・FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス   →VT

●2010年からの比較
全世界株式ACWIとVT比較 2010年から
 
●2018年からの比較
全世界株式ACWIとVT比較 2018年から
 
 
ほぼ同じ動きであり、同等水準の騰落率となっていることが分かります。
若干ACWIの方がアウトパフォームしていますが、ほとんど差はありません。
 
つまり、どちらの指数を基に購入しても同じ結果が得られるということになります。
 

他インデックスとの比較

●2010年から

全世界株式VTとVOO、TOPIX、新興国比較 2010年から
 
●2018年から
全世界株式VTとVOO、TOPIX、新興国比較 2018年から
 
これだけ見ると、アメリカ株一辺倒で良い気がする結果となっています。
この10年間は特にアメリカ株が大きく成長し、他の国を完全にアウトパフォームした結果です。
2018年からの結果は、新興国が少し勢いが出てきた為、アメリカ株の勢いを足して全世界株ETFであるVTが比較的好調に推移しています。

ここから見えることとして、次のように考えます。

全世界株式を購入するメリット

①アメリカ株だけだとリスクと考える人
 →この10年はアメリカオンリーでしたが、今後の10年は誰も分からない為、
   より分散投資をする意味合い。

②新興国だけを購入するのはリスクと考える人
 →新興国はボラティリティが高く、リスクは比較的高いため。
   また、この10年間は動きがあまりなく、メリットが出せない。
  
上記の人は、アメリカ株及び日本株、先進国株、新興国株とこの全世界株式を上手く組み合わせながら購入していったら良いと考えます。 

全世界株式の投資信託

代表的な投資信託一覧

ファンド名分配申込手数料信託報酬率純資産総額(百万円)基準価額(円)積み立てNISA
SBI・全世界株式インデックス・ファンド年1回0%純資産総額に対して 実質0.1102%程度25,33314,643
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)年1回0%純資産総額に対して 0.1144%以内197,61015,229
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)年1回0%純資産総額に対して 0.1144%以内64,91715,293
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)年1回0%純資産総額に対して 0.1144%以内3,78013,728
たわらノーロード 全世界株式年1回0%純資産総額に対して 0.132%以内73214,218
楽天・全世界株式インデックス・ファンド年1回0%純資産総額に対して 実質0.212%程度100,32815,043
上記にもありましたが、どのインデックスを選んでも、ほぼ同じ結果が得られるため信託報酬率と純資産額で選定するのが良いと思います。個人的には、SBI・全世界株式インデックス・ファンドかeMAXIS Slim 全世界株式(※日本を入れるかどうかは好き好き。)の2択です。

上記投資信託をまとめました。

 

SBI・全世界株式インデックス・ファンド

通称、雪だるま(全世界株式)と呼ばれます。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスの結果と連動しますが、中身は異なります。
S&Pダウジョーンズ・インディシーズ社が算出している指数に連動する海外ETFとなります。

比率
アメリカ53.72%
日本7.65%
イギリス4.17%
中国3.90%
カナダ3.14%
フランス2.83%
スイス2.79%
ドイツ2.51%
オーストラリア2.25%
韓国2.04%
その他15.01%

SBI全世界株式インデックス
アメリカが過半数を占めています。

●TOP10社

銘柄比率
アップルアメリカ2.66%
マイクロソフトアメリカ2.44%
アマゾンアメリカ1.90%
アルファベットアメリカ1.80%
フェイスブックアメリカ1.00%
テスラアメリカ0.70%
バークシャーハサウエイアメリカ0.67%
サムソン電子韓国0.61%
JPモルガンアメリカ0.60%
テンセント中国0.55%

ほぼS&P500通りです。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざして運用を行います。

比率
アメリカ56.5%
日本6.1%
イギリス3.5%
ケイマン諸島3.0%
フランス2.8%
カナダ2.7%
ドイツ2.4%
スイス2.3%
オーストラリア1.8%
台湾1.7%

eMAXIS Slim全世界株式インデックス(オールカントリー)国比率

ケイマン諸島がありますが、テンセントやアリババなど中国銘柄がここに入っています。
そのため、中国が少なくカウントアップされています。
 
●TOP10社
銘柄比率
アップルアメリカ3.4%
マイクロソフトアメリカ2.7%
アマゾンアメリカ2.2%
アルファベットアメリカ2.1%
フェイスブックアメリカ1.2%
台湾セミコンダクターマニュファクチャリング台湾0.8%
テスラアメリカ0.8%
JPモルガンアメリカ0.7%
テンセントケイマン諸島0.7%
少しだけSBI全世界株式インデックスと異なりますが、結局はS&P500と同じ+αという感じです。
 

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)から日本を除いた指数です。
 
eMAXIS Slim日本を含むかどうか
若干、日本を除くものがアウトパフォームしていますが、ほぼ変わらない結果となります。
 

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

これは日本と先進国と新興国の比率を均等にするように投資割合を決めているものとなります。
これだけ少し他と異なります。

比率
日本31.8%
アメリカ23.3%
ケイマン諸島7.9%
台湾4.5%
韓国4.3%
中国3.5%
インド3.0%
ブラジル1.5%
イギリス1.4%
南アフリカ1.2%

他のインデックスと異なり、日本の比率が圧倒的に多くなっています。

●TOP10社

銘柄比率
台湾セミコンダクターマニュファクチャリング台湾2.0%
テンセントケイマン諸島1.8%
アリババケイマン諸島1.7%
アップルアメリカ1.4%
サムソン電子韓国1.3%
マイクロソフトアメリカ1.1%
トヨタ自動車日本1.0%
ソフトバンクグループ日本0.9%
アマゾンアメリカ0.9%
ソニー日本0.8%

毛色が異なることが分かります。
肝心のパフォーマンスですが、下図の通りイマイチです。

eMAXIS Slim全世界株式インデックス

たわらノーロード全世界株式

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざして運用を行います。
そのため、eMAXIS Slimと同じパフォーマンスとなります。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

全世界の株式市場の動きをとらえることを目指して、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。
バンガードが運用する 「バンガード(R)・トータル・ワールド・ストックETF」を実質的な主要投資対象とします。つまり、ETFであるVTと連動しています。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド 地域比較

●TOP10社

銘柄比率
アップルアメリカ2.8%
マイクロソフトアメリカ2.6%
アマゾンアメリカ2.0%
アルファベットアメリカ1.9%
フェイスブックアメリカ1.1%
テスラアメリカ0.7%
台湾セミコンダクターマニュファクチャリング台湾0.7%
バークシャーハサウェイアメリカ0.7%
テンセントケイマン諸島0.6%
JPモルガンアメリカ0.6%

少しだけSBI全世界株式インデックスと異なりますが、ほぼ同じとなっています。

投資信託まとめ

結局はどれを購入しても下記の通り、パフォーマンスは同じであるため、信託報酬が低いものを購入したほうが良いです。あとは日本を含めるかどうかは好みの話だと思います。三地域均等は止めておいた方が良いと思います。

●トータルリターン

 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスFTSE グローバル・オールキャップ・インデックス
eMAXIS SlimeMAXIS Slim(日本除く)eMAXIS3均等たわらノーロードSBI楽天
1ヶ月1.35%1.34%1.10%1.32%1.33%1.24%
3ヶ月11.17%11.68%6.45%11.14%11.29%11.36%
6ヶ月21.47%22.23%16.91%21.39%21.95%21.90%
1年44.76%46.12%40.59%44.65%46.53%46.44%
2年22.02%22.44%19.28%21.74%21.94%
3年14.66%10.20%13.46%13.60%

まとめ

インデックスには2種類ありますが、ほぼ同じパフォーマンスとなります。

この10年はアメリカ株が優位なポジションであったことから、全世界株式はアンダーパフォームという結果でしたが、この先アメリカ株が伸び悩み、新興国が伸びることが出てきた場合の保険として購入していく感じかと思います。
※新興国インデックスでも良いかもしれませんが、新興国はボラティリティが高くリスクは高いです。

どのインデックスを選んでも、ほぼ同じ結果が得られるため信託報酬率と純資産額で選定するのが良いと思います。個人的には、SBI・全世界株式インデックス・ファンドかeMAXIS Slim全世界株式(※日本を入れるかどうかは好き好き。)の2択です。

個人的には、下記インデックスを購入しています。
アメリカ株のインデックスがメインです。

・アメリカ株:S&P500を主軸に、ナスダック100を少々
・日本株:日経平均を少々
・新興国:偶に購入
・全世界:eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)を少々
 ※日本株のインデックスは日経平均を購入しているため。

 
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました