【アメリカ・日本株】週間振り返り~2022年6月5週目

2022年6月5週目日米市場振り返り市場振り返り
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2022年6月27日~7月1日までの株式市場振り返りです。

折角先週上昇したのに、今週は下げましたね。

アメリカの消費者信頼感指数が予想よりも悪かったことが一番の要因かと思います。また1-3月期のGDP成長率が確定となり、
・速報値:-1.5%
・予想:-1.4%
・確定値:-1.6%
となり予想よりも悪化しマイナス幅が拡大しました。
4-6月分が7/28に速報値発表があります。

 

リセッションの可能性が高くなってきており、
・原油高が一服?

・長期金利が低下
が今週確認されています。

2022/7/1終了時原油価格日足チャート

原油価格は50日移動平均線と100日移動平均線の間を行ったり来たりしています。リセッションが決定的になれば、原油需要が減ることを意味するため下落要因となります。ただしロシア産原油を全面的に禁輸が取られるようになれば上昇要因にもなります。
不確定要素が高い状態が続きます。

2022/7/1終了時アメリカ10年先兼利回り

6月の大半が10年債利回りと5年債利回りの差が逆イールド状態が続いていました。7/1に全体的に長期金利が下がり、特により短期側の利回りが低下したことから逆イールドは解消されました。
リセッションを織り込みつつあります。

ドル円為替は、一時137円を突破しましたが、小康状態が続いてます。
チャート的にはWピークのようにも見え、更にMACDも下落方向のため、下落トレンドになる可能性が見えてきました。

2022/7/1終了時為替ドル円日足チャート

 

本投稿は、日本とアメリカ株式市場の振り返りをしています。
 ①日米主要株価指数について
 ②日本市場振り返り:セクター成績
 ③アメリカ市場振り返り:セクター成績
  好不調3セクターをピックアップして分析しています。
 ④アメリカ主要銘柄決算内容
の順でまとめています。

主要指数成績

2022年6月5週目日米主要株価指数結果

先週と一転し、ハイテク関連が多いNASDAQ総合指数とマザーズが大きく下がりました。
昨年末比で見ると、
・ハイテク関連株が多い、NASDAQとマザーズは大きくマイナス
・時価総額が高く大型株の影響が強いNYダウやTOPIXは「マシ」な結果
大型エコノミー株は、配当も多く入る銘柄が多いため、このようなボラティリティが高い相場では安心感があります。

●前週との比較/6月推移

2022年6月株価推移

この5週間は日本株が耐えた形になっていますが、アメリカ株は酷い結果でした。

日本市場振り

日経平均日足チャート

2022/7/1終了時日経平均日足チャート

中長期的な下落トレンドの中にいます。
トレンドライン上下限で反発していることがわかります。
今週はMACDが転換しそうになりましたが、下落トレンドから結局抜け出せない結果で終了しました。

2022年6月5週目日本市場成績

6/27、6/28と先週の流れを伴って上昇しましたが、6/29から3日連続大幅下落でした。
マザーズ指数は50日移動平均線(紫ライン)を突破できず、跳ね返された状態となりました。

セクター成績

nikkei225jp.comは日経平均ヒートマップとしての使い方が有用です。
また、世界各国株式相場やコモディティ、仮想通貨、為替についての情報も盛り沢山なサイトです。

2022年6月5週目東証セクターヒートマップ

2022年東証セクター成績

2022年6月5週目東証セクター成績TOP10

プラスは13業種、マイナスは20業種とマイナス業種が多い週となりました。
7/1は全業種マイナスと3Qの始めは躓いた一日となりました。

先週から反転して、石油・石炭セクターがTOP業種となりました。
アメリカ同様に電気ガスなどの公共事業が上位に来ています。

アメリカ市場振り返り

日足チャート

2022年6月5週目アメリカ主要株価指数チャート

6/27~6/30にかけて下げています。
7/1は取引開始直後は大きく下げていましたが、盛り返しプラスとなり終了しました。
50日移動平均線から一番遠いのがナスダックであり、長期金利が低下基調のため、ハイテク株が次週は上昇する可能性があります。

ヒートマップ

finvizはアメリカ市場全体を把握するのに有用なサイトです。
ヒートマップとして物凄く有益ですし、セクターや各銘柄の調子が一気に分かります。
しかも無料です。

2022年6月5週目アメリカセクターヒートマップ

エネルギーと公共事業がプラスセクターでした。
あとのセクターはマイナスでしたが、特に半導体の凋落ぶりは酷い結果です。

セクター別成績

2022年アメリカセクター成績

先週成績の良かった、一般消費財、コミュニケーションサービス、テクノロジーセクターのマイナスが酷い結果でした。
リセッション局面で強いとされる公共事業が2週連続プラスと底堅い結果でした。

成績上位下位3セクターをピックアップしました。

TOP:Utilities(公共事業)

分類名1週間1か月3か月6か月1年年初来
ガス4.14%-4.99%-1.60%10.13%10.33%9.75%
電気3.92%-2.19%-2.45%-0.15%10.10%-0.48%
水道3.56%-0.24%-8.05%-13.96%0.74%-14.39%
多様化3.51%-5.48%-8.23%2.08%10.45%1.79%
発電1.49%-8.09%7.10%-12.24%16.21%-13.50%
リサイクル-0.65%-4.29%-10.90%-6.49%-8.61%-9.07%

今週はリサイクル関連以外プラスとなりました。
1年リターンを見ても同様の傾向であり、底堅いセクターであることが分かります。

No.2:Energy(エネルギー)

2022年を牽引してきたセクターでしたが、このところ失速気味でした。
今週は盛り返して2位セクターとなりました。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
シェルplcSHEL1.94%-13.11%-5.52%19.59%25.24%19.59%
シェブロンCVX1.20%-16.91%-10.02%24.76%37.94%24.85%
エクソンモービルXOM0.75%-10.52%6.01%44.02%38.40%43.08%

大手3社ともにプラスとなりました。
この1か月の暴落が酷い結果であり、クオーター成績にも大きく影響しています。

 

 

 

 

No.3:Healthcare(ヘルスケア)

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
ユナイテッドヘルスUNH4.39%5.05%1.46%2.57%27.79%3.04%
ファイザーPFE1.40%-0.11%1.04%-10.43%32.23%-11.41%
アッヴィABBV0.96%5.33%-5.13%13.15%34.61%13.59%
サーモフィッシャーTMO0.64%-1.43%-7.18%-17.61%7.60%-17.83%
イーライリリーLLY-0.28%4.38%13.39%17.12%40.49%17.55%
メルクMRK-0.76%1.40%12.64%19.81%18.50%20.59%
ジョンソンエンドジョンソンJNJ-1.52%1.02%1.29%4.18%8.17%4.94%

ユナイテッドヘルスが大きく上昇した1週間となりました。
全体通して過去1年間で大手株はすべてプラスとなっており、強いセクターであることが分かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

ワースト1:Technology(テクノロジー)

名前1週間1か月3か月6か月1年年初来
エレクトロニクスとコンピューターの配布-1.64%-9.56%-6.66%-14.37%-3.59%-14.24%
家電-2.09%-6.95%-20.52%-22.90%-0.37%-22.65%
情報技術サービス-2.95%-5.21%-13.11%-23.30%-16.83%-23.13%
太陽-3.00%2.44%-9.93%-9.46%-20.98%-8.56%
科学技術機器-3.37%-8.73%-19.18%-30.25%-27.99%-30.23%
ソフトウェア-インフラストラクチャ-3.53%-5.00%-18.78%-28.07%-19.50%-27.40%
通信機器-3.95%-7.18%-21.42%-31.04%-22.72%-30.78%
電子部品-4.21%-10.65%-15.17%-25.89%-18.12%-26.07%
ソフトウェアアプリケーション-7.24%-5.40%-27.54%-42.73%-41.61%-42.19%
コンピューターハードウェア-8.23%-15.25%-21.52%-29.05%-22.45%-28.84%
半導体-9.69%-19.32%-30.80%-38.59%-25.55%-38.44%
半導体機器および材料-12.01%-20.16%-29.82%-42.41%-32.72%-42.30%

半導体関連が大きく下げていることが分かります。
半導体事態供給が追い付いておらず、需要旺盛ですが、今までが上がりすぎていため、調整局面を迎えています。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
オラクルORCL0.24%-1.02%-14.34%-19.48%-10.90%-18.74%
アップルAAPL-1.93%-6.58%-20.43%-22.04%1.21%-21.76%
マイクロソフトMSFT-3.03%-4.71%-15.81%-23.50%-4.43%-22.82%
シスコシステムズCSCO-3.40%-5.81%-23.60%-33.04%-20.28%-32.78%
アドビADBE-4.96%-11.88%-19.13%-35.41%-36.98%-35.02%
ブロードコムAVGO-6.14%-16.70%-24.11%-28.15%1.75%-28.19%
アクセンチュアplcACN-6.25%-6.03%-16.78%-32.18%-6.45%-32.30%
台湾積体電路TSM-10.38%-18.73%-26.15%-36.06%-34.98%-36.00%
ASMLホールディングNVASML-12.70%-20.19%-32.65%-43.79%-33.78%-43.50%
エヌビディアNVDA-15.20%-20.73%-46.77%-50.91%-28.15%-50.62%

大手株についても半導体関連銘柄の凋落ぶりが凄まじいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワースト2:Communication Services(コミュニケーションサービス)

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
コムキャストCMCSA1.82%-8.29%-13.95%-20.36%-30.23%-19.95%
AT&T T1.52%0.42%19.11%13.58%-3.31%14.42%
ベライゾンコミュニケーションズ株式会社VZ1.33%0.47%1.37%-1.17%-8.26%-0.62%
TモバイルTMUS-0.20%1.67%6.59%17.42%-5.87%17.96%
ウォルトディズニーDIS-1.68%-11.95%-29.91%-38.34%-45.76%-37.93%
メタプラットフォームズMETA-5.95%-15.17%-28.03%-53.53%-54.84%-52.42%
GoogleGOOGL-7.83%-4.53%-21.81%-25.62%-11.19%-24.93%

通信関連は配当も高く、ディフェンシブ要素が強い為堅調な結果が得られています。
メタプラットフォームズはこの1年で-55%と酷い結果です。
財務は強い銘柄であるため、買うチャンスをうかがっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワースト3:Consumer Cyclical(一般消費財)

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
マクドナルドMCD2.04%1.48%2.30%-5.33%8.91%-5.64%
アリババBABA-1.38%24.22%6.62%-5.68%-47.72%-2.35%
ホームデポHD-1.39%-6.09%-6.77%-31.92%-13.21%-32.75%
トヨタ自動車TM-2.27%-7.84%-13.75%-15.54%-11.40%-16.10%
アマゾンAMZN-5.92%-9.96%-32.78%-35.03%-36.17%-34.28%
テスラTSLA-7.51%-7.91%-36.73%-36.30%0.57%-35.48%
ナイキNKE-10.39%-14.75%-24.81%-39.59%-35.96%-39.29%

マクドナルド以外マイナスとなっています。
グロース要素が強いアマゾン、テスラ、ナイキは酷い結果が続いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ主要銘柄決算内容

マネックス証券の決算フラッシュを参照しています。
データが無い場合は、https://jp.investing.com/を参照しています。

ナイキ (NKE)

4Qの業績は減収減益

売上高対前年同期4.2%減の326億ドル。アナリスト予想より+1.7%
純利益対前年同期75.9%減の2.9億ドル
EPS前年同期の水準から0.42ドル減少。アナリスト予想より+0.04ドル

予想を上回っていますが、株価は大幅下落しました。
アメリカ、中国での売上減。嗜好品に近い為、購買意欲が低下してきている状況下では厳しい?
中国のロックダウンも影響が大きい結果となっています。

 

マイクロン・テクノロジー (MU)

3Qの業績は増収増益

売上高対前年同期16.4%増の86.4億ドル。アナリスト予想と同等
純利益対前年同期51.4%増の26.3億ドル
EPS前年同期の水準から0.82ドル増加。アナリスト予想と同等

ガイダンスを発表し、来四半期売上はアナリスト予想より-21.1%
EPSはアナリスト予想より-1.02ドルとなり、市場予想を大きく下回る結果でした。
これを受け株価は下落し、他の半導体銘柄にも余波が来ています。

 

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス (WBA)

4Qの業績は減収減益

売上高対前年同期0.9%減の122億ドル。アナリスト予想より+1.4%
純利益対前年同期4.6%減の14.4億ドル
EPS前年同期の水準から0.03ドル減少。アナリスト予想より+0.09ドル

純利益はプラスであったが、営業利益は赤字へ転落となっています。
足を引っ張っている英ブーツの売却を断念したことも悪材料です。
EPSが低水準のまま通期ガイダンスを維持を発表。
決算は予想を上回りましたが、EPS成長が低調のままであり、株価は大きく下落しています。

 

 

 

次週のアメリカ経済カレンダーは7/6にISM非製造業景気指数、7/8に非農業部門雇用者数(NFP)及び失業率の発表があります。

 

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