【アメリカ・日本株】週間振り返り~2022年9月4週目

2022年9月4週日米市場振り返り市場振り返り
この記事は約42分で読めます。

2022年9月19日~9月23日までの株式市場振り返りです。

日本はシルバーウイークで3日だけでしたね。
アメリカ株は酷い内容・・・

先週の消費者物価指数から今週はFOMCでの利上げ発表。
長期金利上昇により株価暴落という結果となっています。
アメリカ含め世界各国と対照的に、日本では金融緩和継続が発表され円安が止まらず、為替介入をする事態になりました。

日米主要株式指数としては、先週末比で

●NYダウ:4.00%

●NASDAQ総合指数:-5.07%
●S&P500:-4.65%
●日経平均:-1.50%
●TOPIX:-1.16%
●マザーズ:-3.30%
と日米主要全指数大きく下落しました。
特にアメリカ株は先週に引き続き暴落となっています。

本投稿は、日本とアメリカ株式市場の振り返りをしています。
 ①アメリカ経済指標について
 ②株式以外の重要指数について(金利、為替、原油)
 ③日米主要株価指数について
 ④日本市場振り返り:セクター成績
 ⑤アメリカ市場振り返り:セクター成績
  好不調3セクターをピックアップして分析しています。
 ⑥アメリカ主要銘柄決算内容
の順でまとめています。

 
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アメリカ経済指標

今週のアメリカ経済指標は、
・9/23:購買担当者景気指数(PMI)
が発表されました。

購買担当者景気指数からアメリカ市況はまだ底堅い結果を示しました。
FRBが強気維持ができる材料です。

製造業購買担当者景気指数(PMI)

予想:51.1に対し、結果:51.8(前月:51.5)と横ばいながらも2か月連続微増
→景気は下落傾向ですが、底堅い印象
→金利政策はタカ派維持へ

/アメリカ製造業購買担当者景気指数

サービス部門購買担当者景気指数(PMI)

予想:45.0に対し、結果:49.2(前月:43.7)と急上昇
→総合PMIを押し上げる結果
→金利政策はタカ派維持へ

サービス部門購買担当者景気指数

総合購買担当者景気指数(PMI)

製造業とサービス部門を勘案した数字です。

予想:46.1に対し、結果:49.3(前月:44.6)と前月までの下落傾向が一変
→景気は下落傾向ですが、底堅い印象
→金利政策はタカ派維持へ

次週は
・9/27:消費者信頼感指数(コンファレンスボード)
・9/27:8月新築住宅販売件数
・9/29:4-6月期GDP確定値
・9/30:8月個人消費支出
・9/30:シカゴ購買部協会景気指数 
に注目です。

株式以外の重要指標

FOMCでの利上げ発表

9/21に政策金利が発表されました。

2022年9月FOMCでの利上げ予想FedWatch

上図の通り市場予想は0.75%を見込んでおり、FOMCでの発表も3回連続で0.75%利上げと予想通りの結果となりました。これにより、9/20までは2.25~2.50%であった政策金利誘導目標は、3.00~3.25%となりました。

<FOMC後のパウエル議長発言要約>
●物価安定の回復のためには、しばらく引き締め政策を維持する必要
●インフレは引き続き上昇リスクがある
●2022、2023年経済成長は長期成長予想を大きく下回る
 →インフレ抑制するためには、潜在成長率を下回る成長率を持続させることが必要
●失業率は上昇していく予想
●景気のソフトランディングは非常に困難
●2022年中にあと1.25%利上げが必要になってくる
 →11月に0.75%、12月に0.50%利上げを示唆

とジャクソンホールでの発言から変化なく、「インフレ退治するためには、景気を犠牲にする方針」を改めて表明しています。

11月FOMCでの利上げ予想

9/21のFOMCで2022年中に1.25%の利上げが必要と発言がありました。
現時点では11月は0.75%利上げ予想が支配的で70%強となっています。

2022年11月アメリカ利上げ予想

12月FOMCでの利上げ予想

現時点では12月は0.50%利上げ予想が支配的です。

2022年12月アメリカ利上げ予想

アメリカ長期金利推移

9/21のFOMCを受け、長期金利上昇傾向が加速しています。
10年金利は、6/14につけた直近高値である3.497%、6/16の3.495%と3.5%の壁がありましたが、それを今週あっさりと超え、一時3.8%となりました。

・2年金利:4.212%
・5年金利:3.982%
・10年金利:3.691%
・30年金利:3.609%

長短金利明らかにで逆イールドで差が拡大しています。
→リセッションの兆候は変わっていません。

アメリカ10年債券利回り日足チャート

アメリカ債券利回り10年と2年の差

金利と株価について下記記事にて詳しく記載しています。

金利は逆イールド状態であることから、すぐにはリセッションにはならなくても、近い将来はリセッションが確実になってきています。
リセッションに強いセクターを下記記事でまとめています。

為替(ドル円)

9/22に一気に145円を突破し146円間際で為替介入がありました。
一時140.345まで約5.5円 円高になりましたが、結局は143円台まで円安に戻っています。
やはり長期的には更に円安になっていくと思います。

ドル円日足チャート

原油価格WTI

下落トレンドの中を推移しています。
景気減速で下落ムードが強まってきており、ロシア侵攻前の1月水準の80ドルを下回っています。

原油価格WTI日足チャート

主要指数成績

2022年9月4週日米主要株式指数結果

2022年日米主要株式指数

長期金利上昇に伴い全指数マイナスとなり、2週連続アメリカ指数は暴落しています。

・NYダウ:ついに30,000ドル割れとなりました。2020年11月レベルまで下落
・NASDAQ:直近安値6/16を割り込むのは時間の問題
・S&P500:直近安値6/16を割り込むのは時間の問題

2022年の最安値を更新する可能性が高くなってきています。

昨年末比で見ると、
・ハイテク関連株が多い、NASDAQとマザーズは大きくマイナス
・時価総額が高く大型株の影響が強いNYダウやTOPIXは「マシ」な結果
大型エコノミー株は、配当も多く入る銘柄が多いため、このようなボラティリティが高い相場では安心感があります。

日本市場振り

主要指数結果

2022年9月4週日本市場結果

今週は3日だけでしたが、主要移動平均線を守れず下落してしまいました。

・日経平均:100日移動平均線(黄)がレジスタンスラインでしたが、9/22にブレイク
・TOPIX:100日移動平均線(黄)がレジスタンスラインでしたが、9/22にブレイク
・マザーズ:50日移動平均線(紫)をブレイクし、100日移動平均線(黄)を目指す動き

円安が止まらず、輸入に頼っている業界は特に厳しく、消費者に対して値段を大幅に上げられないメーカーは特に厳しい情勢になる恐れがあります。
日銀の金融緩和は続くと思われますが、世界の流れは止められず景気は鈍化する可能性が高いと考えます。

セクター成績

nikkei225jp.comは日経平均ヒートマップとしての使い方が有用です。
また、世界各国株式相場やコモディティ、仮想通貨、為替についての情報も盛り沢山なサイトです。

2022年9月4週東証セクターヒートマップ

2022年東証セクター成績一覧

2022年9月4週東証セクターTOP10

プラスは6業種、マイナスは27業種とマイナスが支配的となりました。

アメリカ長期金利上昇に伴い、銀行株と保険株が上昇しています。

一方で景気悪化可能性が顕著となり海運株が4週連続大きく下落しています。
長期金利上昇に伴い、電気機器や精密機器、機械などのハイテク関連株が先週同様に大きく下落しました。

アメリカ市場振り返り

主要指数結果

2022年9月4週アメリカ主要株式指数結果

今週初めは上昇しましたが、そこから4日連続下落となりました。

・NYダウ:ついに30,000ドル割れとなりました。2020年11月レベルまで下落
・NASDAQ:直近安値6/16を割り込むのは時間の問題
・S&P500:直近安値6/16を割り込むのは時間の問題

昨年末比で
・NASDAQ総合指数:-30.53%
・S&P500:-22.51%
とすでに弱気相場入りしており、NYダウは-18.57%と全指数弱気相場入りまであと少しのところまで下落中です。

円安に大きく振れてきており、アメリカ銘柄を持っておく必要が更に上がってきています。
円安のため、中々ドルを持つことが厳しいですが、暴落相場はアメリカ株が買いやすい状態ではあるため、引き続き少量ですがアメリカ株へ投資を続けていきたいと考えています。
引き続き高配当株とS&P500、NASDAQ100への投資信託を積み立てていきます。

ヒートマップ

finvizはアメリカ市場全体を把握するのに有用なサイトです。
ヒートマップとして物凄く有益ですし、セクターや各銘柄の調子が一気に分かります。
しかも無料です。

2022年9月4週アメリカヒートマップ

先週と真逆で、真っ赤っかで全面安であることが分かります。

セクター別成績

2022年アメリカセクター成績

8月最終週:全セクターマイナス
9月2週:全セクタープラス
9月3、4週:全セクターマイナス

と振れ幅が非常に激しく、難しい相場であることが分かります。

今週は生活必需品が一番「マシ」、原油価格大幅下落によりエネルギーが最下位になりました。

 

TOP:生活必需品:-2.75%

大手銘柄としてはペプシコが唯一プラスとなりました。
コストコ以外はバリュー要素が強い為、下落幅が少なく配当も比較的高いのが特徴です。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
ペプシコPEP0.93%-5.99%1.44%2.46%9.34%-2.99%
コカ・コーラKO-1.58%-8.95%-7.04%-3.90%8.44%-1.03%
プロテクター&ギャンブルPG-1.95%-7.02%-6.08%-10.26%-5.97%-17.12%
ウォルマートWMT-2.35%-3.64%5.12%-8.94%-8.90%-10.11%
ユニリーバUL-2.92%-6.58%-5.19%-1.70%-20.07%-18.48%
フィリップモリスPM-3.95%-5.99%-11.23%-0.85%-9.52%-3.38%
コストコCOST-7.49%-14.14%-3.71%-16.43%3.01%-17.84%

 

 

 

 

 

 

 

 

No.2:公共事業:-3.41%

アメリカの下落相場の中、ディフェンシブセクターとして堅調な結果となっています。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
デューク・エナジーDUK-2.26%-6.51%-0.78%-3.50%5.40%-1.13%
ネクストエラ・エナジーNEE-2.68%-6.98%5.77%-1.41%1.54%-11.61%
ザ・サザンカンパニーSO-2.93%-4.92%7.39%8.21%18.28%9.35%
ドミニオンエナジーD-3.80%-7.78%-0.50%-5.53%4.70%-1.03%
センプラSRE-3.95%-3.95%8.26%1.84%25.38%22.30%

 

 

 

 

 

 

No.3:テクノロジー:-4.35%

iPhone14が好調のアップルの下落幅が低い結果でした。
それ以外の大手銘柄は全滅。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
アップルAAPL-0.18%-10.21%6.19%-13.58%2.45%-15.28%
マイクロソフトMSFT-2.79%-13.73%-11.12%-21.76%-20.58%-29.26%
セールスフォースCRM-2.97%-18.33%-20.93%-31.30%-47.09%-42.15%
アクセンチュアACN-4.66%-15.11%-13.16%-20.08%-24.20%-37.29%
台湾セミコンダクターTSM-5.16%-13.66%-14.02%-31.55%-36.42%-38.60%
エヌビディアNVDA-5.17%-27.33%-26.92%-55.54%-44.33%-57.44%
シスコシステムズCSCO-6.10%-13.62%-7.80%-25.39%-28.28%-35.84%
オラクルORCL-6.22%-15.26%-8.70%-21.51%-27.81%-25.98%
ASMLASML-6.66%-17.00%-15.36%-36.84%-50.43%-45.22%
ブロードコムAVGO-6.73%-11.71%-7.94%-25.18%-7.06%-29.57%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワースト1:エネルギー:-9.12%

久しぶりに暴落。
景気後退が確実視されており、原油価格下落が響いてきています。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
シェブロンCVX-7.47%-11.29%0.00%-12.95%44.68%23.37%
エクソンモービルXOM-8.00%-13.01%-1.32%2.84%50.23%40.14%
シェルSHEL-8.43%-11.63%-5.50%-12.56%13.76%10.85%

 

 

 

 

ワースト2:一般消費財:-7.50%

バリュー株は比較的マシですが、グロース株は酷い結果でした。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
ホームデポHD-1.82%-12.06%-4.26%-14.20%-19.34%-34.71%
ロウズカンパニーLOW-1.92%-9.73%2.89%-14.16%-9.54%-27.22%
トヨタ自動車TM-2.46%-11.15%-13.70%-23.85%-24.90%-25.91%
マクドナルドMCD-3.51%-5.72%-0.79%2.37%0.48%-8.25%
ナイキNKE-6.82%-12.92%-14.07%-26.54%-39.20%-41.79%
スターバックスSBUX-7.82%-2.18%7.76%-3.39%-26.26%-28.04%
アマゾンAMZN-7.89%-14.96%-2.30%-30.47%-33.38%-31.75%
アリババBABA-8.83%-14.83%-33.00%-31.57%-47.88%-33.66%
テスラTSLA-9.24%-7.33%12.06%-18.53%9.60%-21.84%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワースト3:不動産:-6.64%

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
プロロジスPLD-4.46%-17.18%-11.41%-30.34%-15.71%-35.50%
エクイニクスEQIX-5.06%-11.67%-13.94%-16.65%-30.06%-29.88%
パブリック ストレージPSA-5.77%-13.98%-2.27%-17.71%0.53%-18.02%
クラウンキャッスルCCI-5.86%-12.11%-12.19%-12.35%-16.65%-26.39%
アメリカン・タワーAMT-6.95%-13.49%-12.55%-2.84%-20.55%-21.77%

 

 

 

 

 

 

アメリカ主要銘柄決算内容

アナリスト予想:ファクトセットが調査したアナリスト予想の平均(FactSetコンセンサス)を使用
マネックス証券参照。無い場合は、https://jp.investing.com/を参照

ACN (アクセンチュア)

4Qの業績は増収増益

売上高前年同期比 14.9%増の 154.2億ドル。アナリスト予想より-0.1%
EPS前年同期の水準から+0.4ドル。アナリスト予想より+0.02ドル

増収増益で、売上・EPSともにほぼ予想と同水準
来四半期売上ガイダンスは予想を下回る内容
通期ガイダンスは売上高は予想を上回りましたが、EPSは下回っています。
株価は下落しています。

 

 

フェデックス (FDX)

1Qの業績は増収減益

売上高前年同期比 5.5%増の237.8億ドル。アナリスト予想より-2.4%
EPS前年同期の水準から0.93ドル減。アナリスト予想より+0.64ドル

先週暫定決算を発表し、大幅な減益になることが想定されており、
その予想よりは上回りましたが、以前の予想と比べると明らかに悪い結果。
先週発表された通期ガイダンス売上高及びEPSは予想を大きく下回る内容でした。
株価は暴落しています。

 

 

ダーデン・レストランツ (DRI)

1Qの業績は増収減益

売上高前年同期比 6.1%増の24.5億ドル。アナリスト予想より-0.8%
EPS前年同期の水準から0.2ドル減。アナリスト予想と同等

増収ながら予想を下回る結果でした。
通期ガイダンス売上高、EPSともに予想の範疇
株価は下落しています。

 

 

コストコ (COST)

1Qの業績は増収増益

売上高前年同期比 15%増の720.9億ドル。アナリスト予想より+0.6%
EPS前年同期の水準から0.3ドル増。アナリスト予想より+0.05ドル

増収増益、予想を上回る好決算でした。
市場環境が悪く、この決算を受けても株価は大きく下落しています。

 

 

次週はスポーツ用品大手ナイキ、半導体大手マイクロン、クルーズ大手旅行会社カーニバルの決算が発表されます。

 

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