
2022年10月24日~10月28日までの株式市場振り返りです。

アメリカ株が強かったですね!

購買担当者や消費者マインドは下がってきていること、物価指数が落ち着きつつあること等から、利上げペース鈍化可能性が示唆されています。また、決算ラッシュ週でしたが、想定よりも良い業績となっている企業が多いことも好感されています。

特にディフェンシブセクターや大型株中心のNYダウが強い結果となりました。
●NYダウ:+5.72%
●NASDAQ総合指数:+2.24%
●S&P500:+3.95%
●日経平均:+0.80%
●TOPIX:+0.91%
●マザーズ:+2.99%

今週は楽観的な状態で株価は上昇しましたが、次週11/2にFOMCがあるため、ここでタカ派発言ばかりだと市場は悲観ムードになってしまうことが予想されます。逆にハト派よりの意見が出れば株価は引き続き上昇するものと思われます。
中間選挙が控えているため、ハト派寄りの意見が出る可能性がありますが、注意は必要だと思います。

本投稿は、日本とアメリカ株式市場の振り返りをしています。
①アメリカ経済指標について
②株式以外の重要指数について(金利、為替、原油)
③日米主要株価指数について
④日本市場振り返り:セクター成績
⑤アメリカ市場振り返り:セクター成績
好不調3セクターをピックアップして分析しています。
⑥アメリカ主要銘柄決算内容
の順でまとめています。
- アメリカ経済指標
- 株式以外の重要指標
- 主要指数成績
- 日本市場振り
- アメリカ市場振り返り
- アメリカ主要銘柄決算内容
- バイオジェン (BIIB)
- スリーエム (MMM)
- コカ・コーラ (KO)
- シャーウィン・ウィリアムズ (SHW)
- ゼネラル・モーターズ (GM)
- アルファベット (GOOGL)
- マイクロソフト (MSFT)
- テキサス・インストゥルメンツ (TXN)
- ビザ (V)
- ユナイテットパーセル・サービス (UPS)
- レイセオン (RTX)
- サーモフィッシャー (TMO)
- ブリストル・マイヤーズ・スクイブ (BMY)
- クラフトハインツ (KHC)
- ボーイング (BA)
- オートマチック・データ・プロセシング (ADP)
- メタプラットフォームズ (META)
- フォード (F)
- キャタピラー (CAT)
- ハネウェル (HON)
- リンデ (LIN)
- コムキャスト (CMCSA)
- マスターカード (MA)
- メルク (MRK)
- インテル (INTC)
- TモバイルUS (TMUS)
- ギリアド・サイエンシズ (GILD)
- アマゾン (AMZN)
- アップル (AAPL)
- アメリカンタワー (AMT)
- アルトリア (MO)
- サザン・カンパニー (SO)
- エクソンモービル (XOM)
- シェブロン (CVX)
- アッヴィ (ABBV)
- ネクステラエナジー (NEE)
- 次週決算発表の注目銘柄
アメリカ経済指標
・10/24:10月購買担当者景気指数(PMI) 製造業・非製造業・総合
・10/25:10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
・10/26:9月新築住宅販売件数
・10/27:3Q GDP速報値発表
・10/28:個人所得、個人消費支出(PCE)
の発表がありました。
10月購買担当者景気指数(PMI) 製造業
・予想:51.0
・結果:49.9
右肩下がりに指数は下がってきており、10月分について予想も下回りました。
また、景気の分け目とされる50を下回り、景気後退に振れています。
悪いニュースはタカ派意見を抑制することになるため、株価は上昇しています。

10月購買担当者景気指数(PMI) サービス業
・予想:49.2
・結果:46.6
右肩下がりに指数は下がってきており、10月分については予想も下回りました。
また、景気の分け目とされる50をすでに下回っており、景気後退に振れています。

10月購買担当者景気指数(PMI) 総合
・予想:49.3
・結果:47.3
右肩下がりに指数は下がってきており、10月分については予想も下回りました。
また、景気の分け目とされる50を下回り、景気後退に振れています。

10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
・予想:105.5
・結果:102.5
先月までは反発していましたが、大局を見ると右肩下がりに指数は下がってきており、
10月分については予想も下回りました。

9月新築住宅販売件数
今週は新築「販売」件数が発表されました。
・前月:67.7万件
・予想:58.1万件
・結果:60.3万件
先月は反発していましたが、大局を見ると右肩下がりに下がってきています。

3Q GDP速報値(年率換算)
・2Q:-0.6%
と2期連続大幅マイナス成長で、テクニカルリセッション状態でしたが、今回は
・予想:+2.3%
・結果:+2.6%
とプラス圏内+予想を上回る結果となりました。
明らかに経済指標は弱くなってきていますが、GDPで見ると予想以上のプラスとなっており、アメリカ経済はやはり強いものがあります。

3Q GDPデフレーター(国内生産品物価)
・2Q:+8.7%
と2期連続大幅プラスで、インフレ圧力が非常に高い状態でした。
今回は、
・予想:+5.3%
・結果:+4.1%
とインフレ圧力が和らぐ結果となっています。
つまり利上げペースを下げるのでは?という楽観論も出てきており、株価は上昇しています。

9月個人所得 前月比
・予想:+0.4%
・結果:+0.4%
先月、予想と一致しました。

9月個人消費支出(PCE) 前月比
・予想:+0.4%
・結果:+0.6%
先月と同等で、予想を上回る結果となりました。

9月個人消費支出価格指数(PCEデフレーター) 前年同月比
・前月:+6.2%
・予想:+6.3%
・結果:+6.2%
先月と同等で、予想を下回る結果となりました。
食料品とエネルギーが入った物価指数は、やや落ち着いてきていることが分かります。

9月個人消費支出コア価格指数(PCEコアデフレーター) 前年同月比
・前月:+4.9%
・予想:+5.2%
・結果:+5.1%
予想を下回るものの、2か月連続上昇しています。
エネルギー、食料品を除く指数で上昇傾向となっているため、インフレ自体は根強いものであることが分かります。

次週注目の経済指標
次週は、次の指標に注目です。
・10/31:10月シカゴ購買部協会景気指数
・11/1: 10月ISM製造業景況指数
・11/2:FOMC政策金利発表
・11/3:10月ISM非製造業景況指数
・11/4:10月非農業部門雇用者数変化(前月比)
・11/4:失業率
来週のFOMCで11月利上げ幅が決定されますが、今後の利上げペースについても議論がされるとのことなので、非常に注目されています。
株式以外の重要指標
11月FOMCでの利上げ確率
0.50%利上げ確率が18%
と0.50%利上げ確率が上昇してきています。

12月FOMCでの利上げ確率
一時期に比べて市場に楽観論が出始めており、11/2のFOMC結果次第で大きな動きがある可能性があります。

2023年の金利見通し
利上げペース自体は2023年から鈍化し、その後維持→2023年末に利下げになる目論見となっています。しかしながら、FOMCメンバーからは利下げが否定されてはいるため、予断は許さないとは思います。

アメリカ長期金利推移
8月からの上昇トレンドラインを10/27にブレイクし、終値で4%を切りました。
しかし、10/28は再度反発し終値で4%を超えています。
11/2のFOMCで大きく変動すると思われます。
・2年金利:4.424%
・5年金利:4.188%
・10年金利:4.016%
・30年金利:4.149%
明らかに逆イールドとなっています。
→リセッションの兆候は変わらず。
10年と2年差はマイナス0.4%程度で推移しています。


金利と株価について下記記事にて詳しく記載しています。
金利は逆イールド状態であることから、すぐにはリセッションにはならなくても、近い将来はリセッションが確実になってきています。
リセッションに強いセクターを下記記事でまとめています。
為替(ドル円)
10/21:5.5兆円
10/24:1~1.2兆円
合計で約9.5兆円規模の為替介入を実施
今週は円高基調になってきましたが、
145円で再度反発し、週間終値で147.4円となっています。

逆に50日移動平均線が下値抵抗線となる?

主要指数成績


しかし、メタプラットフォームズやグーグル、アマゾンなどの決算が悪く、グロース株は明暗が分かれています。
日本株は、グロース株で構成されているマザーズ指数が特に上昇しました。
これまで下がりすぎていることもあり、値ごろ感が出てきていることが要因と思われます。
昨年末比で見ると、
・ハイテク関連株が多い、NASDAQとマザーズは大きくマイナス
・時価総額が高く大型株の影響が強いNYダウやTOPIXは「マシ」な結果
大型エコノミー株は、配当も多く入る銘柄が多いため、このようなボラティリティが高い相場では安心感があります。
日本市場振り
主要指数結果

日経平均とTOPIXは、10/26に50日移動平均線(紫)まで到達しましたが、ここで跳ね返されている状態です。
マザーズ指数は逆に50日移動平均線(紫)を上抜けし、上昇しています。
セクター成績
nikkei225jp.comは日経平均ヒートマップとしての使い方が有用です。
また、世界各国株式相場やコモディティ、仮想通貨、為替についての情報も盛り沢山なサイトです。



<プラス>
・ディフェンシブ:医薬品がTOP、情報通信も堅調
<マイナス>
銀行株:アメリカ長期金利下落が要因
アメリカ市場振り返り
主要指数結果

100日移動平均線(黄)、200日移動平均線(赤)をブレイクし大きく上昇した週となりました。
グロース株の影響が強いNASDAQとS&P500は、メタプラットフォームズやグーグル、アマゾンの決算が悪く急落したこともあり、NYダウほどの勢いが無い週でした。
円安に大きく振れてきており、アメリカ銘柄を持っておく必要が更に上がってきています。
円安のため、中々ドルを持つことが厳しいですが、暴落相場はアメリカ株が買いやすい状態ではあるため、引き続き少量ですがアメリカ株へ投資を続けていきたいと考えています。
引き続き高配当株とS&P500、NASDAQ100への投資信託を積み立てていきます。
ヒートマップ
finvizはアメリカ市場全体を把握するのに有用なサイトです。
ヒートマップとして物凄く有益ですし、セクターや各銘柄の調子が一気に分かります。
しかも無料です。
アップル以外のGAFAMが大きく下落した一方、他の大手銘柄は上昇となりました。
ディフェンシブセクターやバリュー株が好調であることが確認できます。
セクター別成績

・TOP:不動産。長期金利下落を受け、今まで大きく下げていたことから買いが入りました。
・2位:公共事業。決算が良好であったことが買いとなっています。
・3位:生活必需品。こちらも決算が良好で堅調である企業が多くあります。
一方でコミュニケーションサービスは、グーグルやメタプラットフォームズが弱い決算であったことから、セクターでは唯一マイナスとなりました。
TOP:不動産:+6.44%
会社 | ティッカー | 1週間 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 年初来 |
プロロジス | PLD | 9.60% | 11.65% | -13.74% | -29.52% | -22.97% | -32.89% |
アメリカン・タワー | AMT | 9.14% | -4.22% | -23.79% | -15.07% | -28.43% | -30.01% |
クラウンキャッスル | CCI | 7.21% | -8.15% | -26.38% | -28.46% | -27.16% | -36.52% |
パブリック ストレージ | PSA | 6.44% | 8.37% | -3.97% | -12.74% | -2.24% | -13.45% |
エクイニクス | EQIX | 6.26% | 1.19% | -18.20% | -21.00% | -32.96% | -32.84% |
No.2:公共事業:+5.96%
会社 | ティッカー | 1週間 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 年初来 |
ネクストエラ・エナジー | NEE | 10.30% | -1.18% | -7.36% | 11.28% | -8.55% | -15.35% |
センプラ | SRE | 7.11% | 0.60% | -7.85% | -5.56% | 17.48% | 15.20% |
デューク・エナジー | DUK | 6.26% | -1.16% | -14.43% | -14.67% | -8.28% | -10.39% |
ドミニオンエナジー | D | 5.92% | -2.32% | -15.91% | -14.98% | -9.08% | -11.65% |
ザ・サザン・カンパニー | SO | 2.85% | -4.38% | -13.48% | -9.61% | 5.74% | -3.27% |
No.3:生活必需品:+5.72%
年初来でプラスになっている銘柄もあり、このご時世でも堅調に推移しています。
会社 | ティッカー | 1週間 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 年初来 |
コカ・コーラ | KO | 8.58% | 7.41% | -5.83% | -5.96% | 8.42% | 2.62% |
フィリップモリス | PM | 6.96% | 7.48% | -6.04% | -7.47% | -3.58% | -2.60% |
コストコ | COST | 6.84% | 6.66% | -6.57% | -3.92% | 4.15% | -10.01% |
ペプシコ | PEP | 5.30% | 9.38% | 2.98% | 6.13% | 12.75% | 4.90% |
プロテクターアンドギャンブル | PG | 5.16% | 5.07% | -5.37% | -15.78% | -5.23% | -17.34% |
ウォルマート | WMT | 4.17% | 7.76% | 7.52% | -6.85% | -4.00% | -1.51% |
ユニリーバ | UL | 2.65% | 2.30% | -6.46% | -1.12% | -15.11% | -14.97% |
ワースト1:コミュニケーションサービス:-2.06%
一方でバリュー株である携帯キャリアが堅調に上昇しました。
会社 | ティッカー | 1週間 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 年初来 |
Tモバイル | TMUS | 10.66% | 12.15% | 5.01% | 22.62% | 30.13% | 30.19% |
AT&T | T | 8.07% | 19.00% | -1.33% | -2.01% | -4.47% | -0.78% |
ベライゾン | VZ | 6.56% | -2.51% | -18.57% | -18.64% | -28.66% | -27.50% |
コムキャスト | CMCSA | 4.82% | 5.00% | -14.82% | -19.64% | -38.44% | -36.52% |
ウォルトディズニー | DIS | 3.83% | 8.72% | -0.25% | -5.09% | -37.56% | -31.60% |
ネットフリックス | NFLX | 2.12% | 23.37% | 30.73% | 55.35% | -56.13% | -50.91% |
アルファベット | GOOGL | -4.79% | -1.16% | -16.17% | -15.62% | -33.98% | -33.53% |
メタプラットフォームズ | META | -23.70% | -27.28% | -37.97% | -50.52% | -68.70% | -70.51% |
ワースト2:一般消費財:+0.57%
ネット小売りのアマゾンやアリババが大きく下落しました。
一方でバリュー株であるロウズカンパニーやマクドナルドが堅調でした。
会社 | ティッカー | 1週間 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 年初来 |
ロウズカンパニー | LOW | 8.97% | 4.34% | 2.39% | 0.51% | -14.25% | -23.12% |
ホームデポ | HD | 8.39% | 7.30% | -2.34% | -0.58% | -19.62% | -28.04% |
マクドナルド | MCD | 7.85% | 17.12% | 3.89% | 10.18% | 11.82% | 2.41% |
テスラ | TSLA | 6.57% | -14.80% | -23.13% | -21.27% | -36.35% | -35.13% |
ナイキ | NKE | 6.02% | -1.57% | -17.91% | -24.76% | -42.95% | -43.70% |
トヨタ自動車 | TM | 4.31% | 4.31% | -16.34% | -18.41% | -20.94% | -24.71% |
スターバックス | SBUX | -1.70% | 0.61% | 2.58% | 16.69% | -23.06% | -25.54% |
アリババ | BABA | -11.69% | -19.38% | -29.44% | -34.35% | -62.46% | -46.34% |
アマゾン | AMZN | -13.33% | -9.92% | -23.62% | -16.79% | -39.99% | -37.97% |
ワースト3:素材:+0.78%
建材が好調でした。
分類 | 1週間 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 年初来 |
木材と木材生産 | 7.08% | 4.59% | -16.16% | -14.36% | -5.62% | -17.05% |
建材 | 6.66% | 8.90% | -3.58% | -6.62% | -22.58% | -28.53% |
紙・紙製品 | 5.50% | 24.66% | 10.53% | 3.56% | 15.55% | 0.44% |
特殊化学品 | 4.46% | 8.72% | -5.31% | -8.47% | -18.57% | -22.45% |
原料炭 | 3.07% | 22.63% | 16.89% | 1.63% | 64.10% | 68.55% |
化学品 | 2.57% | 9.50% | -5.14% | -10.60% | -13.29% | -16.83% |
その他の貴金属と鉱業 | 2.01% | 4.92% | -4.14% | -27.07% | -41.91% | -33.01% |
金 | 1.86% | 4.10% | -3.34% | -29.41% | -21.13% | -21.71% |
農業投入物 | 1.21% | 7.04% | 4.02% | -7.90% | 25.79% | 15.33% |
銀 | 0.05% | 10.11% | -8.28% | -24.09% | -37.84% | -28.37% |
銅 | -1.19% | 8.67% | 3.71% | -21.19% | -16.18% | -20.45% |
鋼 | -2.84% | 16.80% | -2.96% | -18.06% | -9.65% | -8.01% |
アルミニウム | -4.79% | 11.92% | -16.58% | -40.06% | -24.61% | -35.08% |
その他の工業用金属および鉱業 | -6.45% | -2.77% | -8.14% | -21.86% | -8.84% | -13.23% |
会社 | ティッカー | 業界 | 1週間 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 年初来 |
シャーウィン・ウィリアムズ | SHW | 特殊化学品 | 8.86% | 8.85% | -6.94% | -17.72% | -29.62% | -35.76% |
エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ | APD | 化学品 | 5.45% | 9.79% | 2.91% | 8.70% | -15.59% | -16.37% |
リンデ | LIN | 特殊化学品 | 4.68% | 11.94% | 0.58% | -3.26% | -5.08% | -12.88% |
ニュートリエン | NTR | 農業投入物 | -0.63% | -1.46% | -1.55% | -16.17% | 17.41% | 9.52% |
リオ ティント | RIO | その他の工業用金属および鉱業 | -4.91% | -4.26% | -12.32% | -25.72% | -17.43% | -20.44% |
BHPグループリミテッド | BHP | その他の工業用金属および鉱業 | -5.43% | -5.73% | -12.29% | -20.43% | -5.01% | -11.69% |
ベールSA | VALE | その他の工業用金属および鉱業 | -11.79% | -0.16% | -1.73% | -23.55% | -2.18% | -7.90% |
アメリカ主要銘柄決算内容
https://jp.investing.com/
を参照しています。
決算スケジュールについては、
https://jp.tradingview.com/markets/stocks-usa/earnings/
をまとめています。
先週よりも数多くの大手銘柄が決算発表となりました。
バイオジェン (BIIB)
3Qの業績は減収減益でした。
売上高 | 前年同期比9.7%減の25.1億ドル。アナリスト予想より+1.6% |
EPS | 前年同期の水準と同等。アナリスト予想より+0.63ドル |
減収減益ながら売上・EPSともに予想を上回りました。
通期ガイダンス:売上高、EPSともに予想を上回る内容でした。
決算を受け、株価は大きく上昇しています。
スリーエム (MMM)
コングロマリット企業、ポストイットなどで有名企業
3Qの業績は減収増益でした。
売上高 | 前年同期比3.8%減の 86億ドル。アナリスト予想より-1.7% |
EPS | 前年同期の水準から+0.24ドル。アナリスト予想より+0.07ドル |
予想を下回る減収でしたが、EPSは予想を超える増益でした。
通期ガイダンス:EPSは下方修正され予想を下回りました。
底堅い内容であり、高配当バリュー株でもあるため先行き不透明な
市況では上昇しやすいと考えられます。
決算発表後株価は大きく上昇しました。

コカ・コーラ (KO)
飲料品最大手
3Qの業績は増収増益と堅調でした。
売上高 | 前年同期比10.6%増の 111億ドル。アナリスト予想より+5.4% |
EPS | 前年同期の水準から+0.04ドル。アナリスト予想より+0.05ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
通期ガイダンス:売上高、EPSともに予想を上回る内容でした。
ドル高でEPSを7~8%押し下げているようですが、それでも増益確保ができる企業体質が好感されています。
決算発表後株価は大きく上昇しました。

シャーウィン・ウィリアムズ (SHW)
大手化学品会社
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比17.5%増の 60.5億ドル。アナリスト予想より+4.1% |
EPS | 前年同期の水準から+0.74ドル。アナリスト予想より+0.24ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
通期ガイダンス:EPSが予想を上回る内容でした。
決算発表後株価は大きく上昇しました。

ゼネラル・モーターズ (GM)
大手自動車会社
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比56.4%増の 418.9億ドル。アナリスト予想より+0.4% |
EPS | 前年同期の水準から+0.73ドル。アナリスト予想より+0.36ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
大幅な増収で売上高は過去最高を記録しています。
通期ガイダンス:EPSが予想を上回る内容でした。
決算発表後株価は大きく上昇しました。

アルファベット (GOOGL)
3Qの業績は増収減益でした。
売上高 | 前年同期比6.1%増の 690.9億ドル。アナリスト予想より-3.2% |
EPS | 前年同期の水準から-0.34ドル。アナリスト予想より-0.22ドル |
増収ながら予想を下回り、売上増加率は過去9四半期で過去最低でした。
また、大幅な減益で、予想も下回る弱い結果でした。
決算発表後株価は大きく下落しました。
マイクロソフト (MSFT)
PC関連最大手
1Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比10.5%増の 501億ドル。アナリスト予想より+0.5% |
EPS | 前年同期の水準から+0.08ドル。アナリスト予想より+0.03ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
クラウドサービスは堅調でしたが、パソコン関係が減速し、売上成長率は過去5年間で最も低い水準となっています。ドル高が利益を圧迫してしまっています。
決算発表後、株価は大きく下落しました。

テキサス・インストゥルメンツ (TXN)
半導体製造大手
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比12.9%増の 52.4億ドル。アナリスト予想より+1.9% |
EPS | 前年同期の水準から+0.38ドル。アナリスト予想より+0.06ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
来四半期ガイダンス:売上高、EPSともに予想を下回りました。
産業用機械向け半導体が市況が弱くなっていることが要因です。
決算発表後、株価は大きく下落しました。

ビザ (V)
クレジットカード最大手
4Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比18.9%増の 78億ドル。アナリスト予想より+3.0% |
EPS | 前年同期の水準から+0.31ドル。アナリスト予想より+0.06ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
自社株買いも表明しています。
アメリカ経済はマイナス方向に行っていますが、消費意欲は高いことが確認される内容でした。
ドル高を背景に、アメリカ人が海外旅行に向かっていることも好要因とされています。
決算発表後、株価は大きく上昇しています。

ユナイテットパーセル・サービス (UPS)
小荷物輸送サービス大手
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比4.7%増の 242億ドル。アナリスト予想より-0.8% |
EPS | 前年同期の水準から+0.28ドル。アナリスト予想より+0.13ドル |
増収増益で売上高は予想を下回り、EPSは予想を上回る結果でした。
通期ガイダンス:売上高は予想を上回りました。
決算発表後、上昇した後すぐに下落しています。

レイセオン (RTX)
軍事関連銘柄
3Qの業績は増収減益でした。
売上高 | 前年同期比4.9%増の 170億ドル。アナリスト予想より-1.8% |
EPS | 前年同期の水準から-0.05ドル。アナリスト予想より+0.07ドル |
売上高は予想を下回るものの増収でした。
EPSは予想を上回るものの減益となっています。
通期ガイダンス:売上高は予想を下回り、EPSは予想を上回りました。
決算発表後大きく上昇しています

サーモフィッシャー (TMO)
医薬・化学品機器大手
3Qの業績は増収減益でした。
売上高 | 前年同期比14.5%増の 106.8億ドル。アナリスト予想より+7.7% |
EPS | 前年同期の水準から-0.69ドル。アナリスト予想より+0.27ドル |
減益ながら売上高、EPSともに予想を上回りました。
株価はヨコヨコの展開となっています。

ブリストル・マイヤーズ・スクイブ (BMY)
大手製薬会社
3Qの業績は減収減益でした。
売上高 | 前年同期比3.4%減の 112.2億ドル。アナリスト予想より+0.6% |
EPS | 前年同期の水準から-0.01ドル。アナリスト予想より+0.17ドル |
減収減益ながら売上高、EPSともに予想を上回りました。
通期ガイダンス:売上高は予想を下回り、EPSは予想を上回りました。
決算発表後は下落していましたが、その後大きく上昇しています。

クラフトハインツ (KHC)
大手食品・飲料メーカー
3Qの業績は増収減益でした。
売上高 | 前年同期比2.8%増の 65億ドル。アナリスト予想より+3.7% |
EPS | 前年同期の水準から-0.02ドル。アナリスト予想より+0.06ドル |
減益ながら売上高、EPSともに予想を上回りました。
決算発表後、大きく上昇しています。
https://jp.tradingview.com/symbols/NASDAQ-KHC/
ボーイング (BA)
航空・宇宙産業最大手
3Qの業績は増収減益でした。
売上高 | 前年同期比4.7%増の 160億ドル。アナリスト予想より-12.0% |
EPS | 前年同期の水準から-5.58ドル。アナリスト予想より-6.00ドル |
増収ながら予想を大きく下回る売上高でした。
EPSは黒字を予想されていましたが、大幅な赤字となっています。
フリーキャッシュフローは予想を上回る黒字となりました。
決算発表後、株価は大きく下落しました。

オートマチック・データ・プロセシング (ADP)
人的資源管理ソフトウェアおよびサービス企業
1Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比9.7%増の 42億ドル。アナリスト予想より+1.2% |
EPS | 前年同期の水準から+0.21ドル。アナリスト予想より+0.06ドル |
増収増益で売上高、EPSともに予想を上回る好決算でした。
決算発表後大きく上昇した後下落してトントンとなっています。

メタプラットフォームズ (META)
Facebook、Instantgramを運営
3Qの業績は減収減益でした。
売上高 | 前年同期比4.5%減の 277.1億ドル。アナリスト予想より+0.5% |
EPS | 前年同期の水準から-1.58ドル。アナリスト予想より-0.29ドル |
減収減益でEPSは予想を下回りました。
来四半期ガイダンス:売上高が予想を下回りました。
株価は大暴落し、ついに100ドルを切りました。

フォード (F)
大手自動車メーカー
3Qの業績は増収減益でした。
売上高 | 前年同期比10.4%増の 394億ドル。アナリスト予想より+4.4% |
EPS | 前年同期の水準から-0.21ドル。アナリスト予想より-0.02ドル |
売上高は予想を上回る増収となりましたが、
EPSは予想を下回る減益となりました。
株価は大きな変動は無い結果でした。

キャタピラー (CAT)
大手重機メーカー
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比21.0%増の 150億ドル。アナリスト予想より+6.0% |
EPS | 前年同期の水準から+1.29ドル。アナリスト予想より+0.78ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
迅速な値上げを実施したことが要因。
決算発表後、株価は急上昇しています。

ハネウェル (HON)
電子制御システムや自動化機器を製造販売
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比5.7%増の 89.5億ドル。アナリスト予想より-0.4% |
EPS | 前年同期の水準から+0.23ドル。アナリスト予想より+0.09ドル |
売上高は予想を下回りましたが、増収増益でEPSは予想を上回る結果でした。
通期ガイダンス:売上高、EPSともに予想を上回る内容でした。
決算発表後、株価は急上昇しています。

リンデ (LIN)
産業用ガス供給会社
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比5.7%増の 89.5億ドル。アナリスト予想より-0.4% |
EPS | 前年同期の水準から+0.66ドル。アナリスト予想より-0.39ドル |
増収増益ですが、予想を下回りました。
決算発表後、株価は変化が少ない結果でした。

コムキャスト (CMCSA)
ケーブルテレビ事業会社
3Qの業績は減収増益でした。
売上高 | 前年同期比1.5%減の 298.5億ドル。アナリスト予想より+0.3% |
EPS | 前年同期の水準から+0.09ドル。アナリスト予想より+0.06ドル |
減収ですが、売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
決算発表後、株価は上昇しています。

マスターカード (MA)
クレジットカード大手
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比16.2%増の58億ドル。アナリスト予想より+2.7% |
EPS | 前年同期の水準から+0.31ドル。アナリスト予想より+0.11ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果となりました。
ビザ同様に堅調な消費環境であることが要因です。
決算発表後は株価は若干下げていましたが、戻しています。

メルク (MRK)
大手製薬会社
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比14.1%増の150億ドル。アナリスト予想より+6.6% |
EPS | 前年同期の水準から+0.10ドル。アナリスト予想より+0.10ドル |
増収増益で売上高・EPSともに予想を上回る結果となりました。
通期ガイダンス:売上高、EPSともに予想を上回る内容でした。
決算発表後、株価は上昇しています。

インテル (INTC)
半導体大手
3Qの業績は減収減益でした。
売上高 | 前年同期比15.4%減の153億ドル。アナリスト予想より-0.8% |
EPS | 前年同期の水準から-1.12ドル。アナリスト予想より+0.25ドル |
減収減益で売上高は予想を下回り、EPSは予想を上回る結果となりました。
来四半期・通期ガイダンス:売上高、EPSともに予想を下回る内容でした。
良くない決算でしたが、株価は急上昇しています。

TモバイルUS (TMUS)
3大携帯電話事業者のの一角
3Qの業績は減収減益でした。
売上高 | 前年同期比0.7%減の194.8億ドル。アナリスト予想より-2.7% |
EPS | 前年同期の水準から-0.15ドル。アナリスト予想より-0.01ドル |
減収減益で売上高・EPSともに予想を下回る結果となりました。
来四半期ガイダンス:顧客数見通しを引き上げています。
良くない決算でしたが、株価は急上昇しています。

ギリアド・サイエンシズ (GILD)
バイオ医薬品企業
3Qの業績は減収減益でした。
売上高 | 前年同期比5.7%減の70億ドル。アナリスト予想より+14.2% |
EPS | 前年同期の水準から-0.75ドル。アナリスト予想より+0.38ドル |
減収減益でしたが、売上高・EPSともに予想を上回る結果となりました。
通期ガイダンス:売上高・EPSともに予想を上回る内容となっています。
予想を大きく超えてきており、株価は急騰しました。

アマゾン (AMZN)
ネットショップ最大手
3Qの業績は増収減益でした。
売上高 | 前年同期比14.7%増の1271億ドル。アナリスト予想より-0.5% |
EPS | 前年同期の水準から-0.03ドル。アナリスト予想より+0.06ドル |
大幅な増収でしたが、予想を下回る売上高となりました。
またEPSについては、減収ながらも予想を上回りました。
営業利益は、5四半期連続のマイナス成長と成長が鈍化しています。
通期ガイダンス:売上高、営業利益は予想を大きく下回っています。
決算を受け、株価は急落しました。
https://jp.tradingview.com/symbols/NASDAQ-AMZN/
アップル (AAPL)
世界No.1時価総額企業
4Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比8.1%増の901億ドル。アナリスト予想より+1.5% |
EPS | 前年同期の水準から+0.05ドル。アナリスト予想より+0.03ドル |
増収増益で、売上高・EPS共に予想を上回りました。
iPhone販売は予想通りでしたが、前年同期比で10%程度上昇しています。
他のグロース株と比べて堅調であることが好感されており、
株価は大きく上昇しました。

アメリカンタワー (AMT)
無線通信インフラのリースを行う不動産投資・管理会社
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比9.0%増の26.7億ドル。アナリスト予想より+0.8% |
EPS | 前年同期の水準から+0.22ドル。アナリスト予想より+0.67ドル |
増収増益で、売上高・EPS共に予想を上回りました。
決算を受け、株価は上昇しています。

アルトリア (MO)
世界最大のたばこメーカー
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比18.4%増の65.5億ドル。アナリスト予想より+17.0% |
EPS | 前年同期の水準から+0.06ドル。アナリスト予想より-0.02ドル |
増収増益でしたが、EPSは予想を下回りました。
決算を受け、時間外で株価は下落しています。

サザン・カンパニー (SO)
電力・ガス会社
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比34.3%増の83.8億ドル。アナリスト予想より+22.5% |
EPS | 前年同期の水準から+0.12ドル。アナリスト予想より+0.05ドル |
増収増益で、売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
好決算でしたが、株価は大きな変化はありませんでした。

エクソンモービル (XOM)
大手総合石油・ガス会社
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比51.9%増の1120.7億ドル。アナリスト予想より+4.5% |
EPS | 前年同期の水準から+2.87ドル。アナリスト予想より+0.78ドル |
増収増益で、売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
更に増配を決定したこともあり、株価は上昇しています。

シェブロン (CVX)
大手石油関連企業
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比49.0%増の666.4億ドル。アナリスト予想より+16.9% |
EPS | 前年同期の水準から+2.70ドル。アナリスト予想より+0.83ドル |
増収増益で、売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
ただ前QからEPSが下落したことは気がかりです。
株価は上昇中です。

アッヴィ (ABBV)
製薬大手
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比3.3%増の148.1億ドル。アナリスト予想より-0.8% |
EPS | 前年同期の水準から+0.33ドル。アナリスト予想より+0.08ドル |
増収増益で、売上高は予想を下回り、EPSは予想を上回りました。
通期ガイダンス:EPSは予想通りとなりました。
5%の増配が発表されています。
決算発表を受け、株価は下落しています。

ネクステラエナジー (NEE)
電力および天然ガス事業者
3Qの業績は増収増益でした。
売上高 | 前年同期比53.8%増の67.2億ドル。アナリスト予想より+12.8% |
EPS | 前年同期の水準から+0.10ドル。アナリスト予想より+0.06ドル |
増収増益で、売上高・EPSともに予想を上回る結果でした。
通期ガイダンス:EPSは予想通りとなりました。
決算発表を受け、株価は上昇しています。

次週決算発表の注目銘柄
来週も引き続き株多くの大手銘柄決算が発表されます。
日付 | ティッカー | 銘柄名 |
10月31日 | BRK.B | バークシャーハサウェイ |
11月1日 | LLY | イーライリリー |
11月1日 | PFE | ファイザー |
11月1日 | AMD | アドバンスト・マイクロ・デバイセズ |
11月1日 | MDLZ | モンデリーズ・インターナショナル |
11月1日 | MPC | マラソン・ペトロリアム |
11月1日 | UBER | ウーバー・テクノロジーズ |
11月1日 | PSX | フィリップス66 |
11月2日 | QCOM | クアルコム |
11月2日 | EL | エスティ・ローダー |
11月2日 | MET | メットライフ |
11月2日 | EQIX | エクイニクス |
11月3日 | COP | コノコフィリップス |
11月3日 | AMGN | アムジェン |
11月3日 | SBUX | スターバックス |
11月3日 | PYPL | ペイパル |
11月3日 | MRNA | モデルナ |
11月4日 | BABA | アリババ |
11月4日 | DUK | デュークエナジー |
11月4日 | D | ドミニオンエナジー |
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