【アメリカ・日本株】週間振り返り~2022年8月3週目

2022年8月3週日米市場振り返り市場振り返り
この記事は約35分で読めます。

2022年8月15日~8月19日までの株式市場振り返りです。

日本株は上がりましたが、アメリカ株は下げましたね。

日経平均とTOPIXは、2021年末比を超えました!

2021年末比で
●NYダウ:-7.24%

●NASDAQ総合指数:-18.79%
●S&P500:-11.28%
●日経平均:+0.48%
●TOPIX:+0.11%
●マザーズ:-24.25%

アメリカの長期金利が上昇傾向でハイテク株が下落してしまいました。
今週は8/17にアメリカの小売業売上が発表され、予想よりも堅調であったことや決算が良好であったことから、小売り株は上昇しました。

前月比の小売り業売上は自動車を除いたコアが
予想:-0.1%

結果:+0.4%
と予想を上回る結果でした。

 

アメリカ小売業売上2022年

 

アメリカ小売業売上コア 2022年

アメリカの利上げペースがいずれ落ちることが先月のFOMC議事録で示唆されました。それが9月になるのか、それ以降なのかは?
CME fedwatchによると0.75%の予想をしている人が減少傾向となっています。

CMEフェドウォッチ

それに対し、長期金利が下がると思っていましたが、逆に上昇してきています。10年金利が上昇したため、将来的なリセッションの兆候を示すと言われている長短金利差は縮小しましたが、まだマイナスです。

アメリカ10年債券利回り日足チャート

 

アメリカ債券利回り10年と2年差 日足チャート

金利と株価について下記記事にて詳しく記載しています。

金利は逆イールド状態であることから、すぐにはリセッションにはならなくても、近い将来はリセッションが確実になってきています。
リセッションに強いセクターを下記記事でまとめています。

 

長期金利が上昇する≒強いドルとなるため、ドル円は円安に振れてきています。

ドル円為替日足チャート

 

ヨコヨコの展開で200日移動平均線を下回ったままです。
近い将来の景気減速が織り込まれつつありますが、ロシアエネルギー代替にめどが立っているわけではない状況であり、上昇下降が拮抗しているような形です。

原油価格WTI日足チャート

本投稿は、日本とアメリカ株式市場の振り返りをしています。
 ①日米主要株価指数について
 ②日本市場振り返り:セクター成績
 ③アメリカ市場振り返り:セクター成績
  好不調3セクターをピックアップして分析しています。
 ④アメリカ主要銘柄決算内容
の順でまとめています。

主要指数成績

2022年8月3週目日米主要株価指数結果

2022年日米主要株価指数結果

 
日本株は堅調な週でした。日経平均とTOPIXは、ついに2021年末比でプラスとなりました。

ハイテク株が多いNASDAQは-2.62%、S&P500は-1.21%と先週まで上昇しすぎた分の調整と長期金利上昇で久しぶりに下落しました。

昨年末比で見ると、
・ハイテク関連株が多い、NASDAQとマザーズは大きくマイナス
・時価総額が高く大型株の影響が強いNYダウやTOPIXは「マシ」な結果
大型エコノミー株は、配当も多く入る銘柄が多いため、このようなボラティリティが高い相場では安心感があります。

日本市場振り

日経平均日足チャート

日経平均日足チャート

一時29,000円台まで回復しました。
2022年の最高値29,388円も見えてくる位置まで来ています。
ただアメリカ株が週末に下落したことや移動平均線からだいぶ離れていることから調整が入るのかなと思います。

 

主要指数結果

2022年8月3週目日本株式市場動き

日経平均とTOPIXの下部に見える赤線が200日移動平均線です。
・日経平均:4.7%
・TOPIX:3.0%
と離れており、50日移動平均線と100日移動平均線は更に下にあるため少し離れすぎてきているかな?という形です。

セクター成績

nikkei225jp.comは日経平均ヒートマップとしての使い方が有用です。
また、世界各国株式相場やコモディティ、仮想通貨、為替についての情報も盛り沢山なサイトです。

2022年8月3週東証セクター成績ヒートマップ

東証セクター成績2022年一覧

東証セクター成績2022年8月3週TOP10

プラスは28業種、マイナスは5業種とほぼ全業種がプラスとなりました。
円安に振れてきており、機械など輸出関連株が上昇しています。
ただ長期金利が上昇してきていることから、次週はグロース株が下げてスタートするかなと思います。

アメリカ市場振り返り

日足チャート

2022年8月3週目アメリカ主要株式指数結果

●NYダウ:200日移動平均線が下支えでしたが、8/19にブレイクしてしまう
●NASDAQ、S&P500:200日移動平均線の手前で下落
最終日の8/19の下落が気になります。
8/26にFRBパウエル議長ジャクソンホールにて講演する予定であり、これの結果次第で相場は動くと思います。

ヒートマップ

finvizはアメリカ市場全体を把握するのに有用なサイトです。
ヒートマップとして物凄く有益ですし、セクターや各銘柄の調子が一気に分かります。
しかも無料です。

アメリカヒートマップ2022年8月3週

生活必需品が上昇していることが分かります。
また、小売りの中でも店舗は上昇、インターネット小売りは下げていることが分かります。

セクター別成績

アメリカセクター成績2022年推移

生活必需品、公共事業、エネルギーなどディフェンシブセクターが上昇しました。
一方でコミュニケーションサービスやテクノロジーセクターが大きく下落しました。

上位下位3セクターの代表銘柄及び分類について成績調査しました。

TOP:生活必需品:+1.29%

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
ウォルマートWMT3.63%3.37%15.08%-1.34%-8.72%-5.30%
コストコCOST3.22%4.74%31.12%7.67%22.07%-2.32%
コカ・コーラKO2.31%6.21%8.62%4.91%14.61%10.07%
プロテクター&ギャンブルPG2.09%6.36%5.67%-6.31%3.27%-8.47%
ペプシコPEP1.60%6.92%11.77%8.05%13.38%3.72%
フィリップモリスPM0.90%6.99%-0.37%-10.52%-1.27%5.40%
ユニリーバUL-0.77%1.61%10.13%-8.28%-15.26%-11.86%

大崩れしないのはさすがです。
配当も比較的高く堅調に推移しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

No.2:公共事業:+0.84%

分類1週間1か月3か月6か月1年年初来
多様1.58%11.63%2.25%9.67%14.25%8.86%
電気0.83%12.23%8.83%16.67%10.98%6.95%
ガス0.56%10.21%5.92%21.56%21.98%17.65%
発電0.13%9.26%-6.03%12.14%16.35%2.98%
水道0.12%8.61%8.96%9.64%-3.34%-9.23%
リサイクル-0.98%21.08%19.43%25.38%11.61%9.20%

悪い相場でも6か月、1年とほぼプラスで推移しています。

No.3:エネルギー:+0.10%

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
エクソンモービルXOM0.09%7.21%3.23%20.26%78.42%53.75%
シェブロンCVX-1.35%8.45%-5.50%18.02%67.24%34.38%
シェルSHEL-2.63%7.92%-9.72%-1.44%37.87%21.80%

原油価格が落ちてきているためリターンは弱くなってきていますが、それでも堅調に推移しています。

 

 

 

 

ワースト1:コミュニケーションサービス:-3.80%

久しぶりに大きく下落しました。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
AT&TT0.88%-2.59%-8.81%2.45%-11.58%-1.05%
T-Mobile USTMUS-0.06%9.90%16.28%17.52%3.89%26.20%
ウォルト・ディズニーDIS-1.18%15.32%16.48%-21.45%-30.66%-22.44%
ベライゾンVZ-1.62%-6.80%-9.53%-17.10%-19.78%-14.51%
ネットフリックスNFLX-3.27%7.72%31.44%-37.63%-55.65%-59.97%
コムキャストCMCSA-3.30%-8.49%-7.95%-17.30%-34.40%-23.15%
アルファベットGOOGL-3.67%2.51%6.18%-11.57%-13.61%-19.08%
メタ・プラットフォームズMETA-6.95%-8.30%-12.20%-19.14%-52.70%-50.06%

その中でバリュー株の位置づけであるテレコムはまだ「マシ」な結果でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワースト2:素材:-3.19%

先週大きく上昇しましたが、今週は大きく下落しています。
ドルが上昇した分が影響していると考えます。

分類1週間1か月3か月6か月1年年初来
原料炭3.16%11.82%-1.00%26.62%135.16%58.99%
その他の工業用金属および鉱業-1.66%8.82%-10.08%-14.51%-9.59%-2.99%
農業投入物-1.73%12.32%-6.48%12.29%47.42%17.82%
木材と木材生産-1.85%5.00%5.36%-1.66%33.14%-1.15%
紙・紙製品-1.87%14.63%-2.61%-6.01%1.58%-3.61%
建材-2.19%9.92%5.34%-13.10%-17.19%-22.87%
特殊化学品-2.63%4.09%-1.76%-2.66%-8.70%-16.37%
-3.17%1.99%-16.88%-27.58%-10.71%-22.74%
化学品-4.20%5.81%-6.87%-6.81%-2.47%-10.62%
アルミニウム-4.96%2.89%-17.82%-41.77%-18.33%-28.07%
-5.40%5.84%-4.63%-3.73%-10.53%-4.34%
-6.05%-2.07%-21.91%-28.44%-18.64%-20.99%
その他の貴金属と鉱業-10.43%-5.99%-23.56%-38.51%-37.44%-36.75%
-10.79%-4.42%-20.99%-33.37%-33.13%-32.32%

ワースト3:テクノロジー :-2.76%

半導体関連が大きく下落しています。

会社ティッカー1週間1か月3か月6か月1年年初来
シスコCSCO4.48%9.24%16.73%-12.68%-14.96%-23.15%
アップルAAPL-0.34%10.41%24.88%1.56%16.92%-3.41%
オラクルORCL-0.62%5.53%17.33%4.14%-11.33%-9.80%
アクセンチュアACN-1.61%9.47%15.23%-2.36%-3.95%-23.94%
ブロードコムAVGO-1.76%5.94%0.41%-5.28%15.82%-17.58%
マイクロソフトMSFT-1.97%8.05%13.04%-1.58%-3.58%-14.92%
台湾セミコンダクターTSM-4.03%-0.67%-3.34%-27.19%-21.10%-27.52%
エヌビディアNVDA-4.60%-1.11%4.23%-27.17%-9.84%-39.31%
アドビADBE-4.63%3.95%7.78%-7.13%-33.34%-25.04%
ASMLASML-5.33%0.55%3.66%-16.17%-30.23%-31.51%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ主要銘柄決算内容

アナリスト予想:ファクトセットが調査したアナリスト予想の平均(FactSetコンセンサス)を使用
マネックス証券参照。無い場合は、https://jp.investing.com/を参照

今週は大手小売り業の決算でした。明暗が分かれる結果となっています。

ウォルマート (WMT)

2Qの業績は増収減益

売上高前年同期比 8.4%増の 1528.59 億ドル。アナリスト予想より+1.2%
EPS前年同期の水準から0.01ドル減少。アナリスト予想より+0.15ドル

1Q後の決算発表はミスで大きく株価下落しましたが
今回の決算は堅調な結果であり、予想を上回りました
来四半期、通期ガイダンスも堅調。通期EPS成長率は下落するものの
従来予想よりもマイナス幅は低下
株価は大きく上昇しました。

 

 

ホームデポ (HD)

2Qの業績は増収増益

売上高前年同期比 6.5%増の 437.9 億ドル。アナリスト予想より+1.0%
EPS前年同期の水準から0.52ドル増加。アナリスト予想より+0.1ドル

増収増益であり、予想も上回る好決算
通期ガイダンスは据え置き
ただしアメリカ住宅市場は冷え込んでいるのが実情
決算発表を受け、株価は大きく上昇しました。

 

 

シスコシステムズ (CSCO)

4Qの業績は減収減益

売上高前年同期比 0.2%減の 131億ドル。アナリスト予想より+2.9%
EPS前年同期の水準から0.01ドル減。アナリスト予想より+0.01ドル

減収減益ながら予想を上回る結果
来四半期ガイダンス:増収益は予想を上回る結果
EPSは若干予想を下回る
通期ガイダンスも来四半期同様に増収率は予想を上回り
EPSは予想を若干下回る結果
株価は大きく上昇しました。

 

 

ロウズカンパニー (LOW)

2Qの業績は減収増益

売上高前年同期比 0.3%減の 274.8億ドル。アナリスト予想より-2.3%
EPS前年同期の水準から0.42ドル増。アナリスト予想より+0.09ドル

売上高は減収、予想も下回る結果
EPSは増収で予想を上回る結果
通期ガイダンス売上は予想を上回る結果
株価は上昇

 

 

ターゲット (TGT)

2Qの業績は増収減益

売上高前年同期比 3.5%増の 260.4億ドル。アナリスト予想と同等
EPS前年同期の水準から3.25ドル減。アナリスト予想より-0.33ドル

大幅な減益で予想も下回る結果
EPSは増収で予想を上回る結果
生活必需品以外の商品発注を15億ドル以上キャンセル。
景気が冷えてきている。
ガイダンスは据え置き
株価は下落しています。

 

 

ディア (DE)

3Qの業績は増収増益

売上高前年同期比 24.9%増の 130億ドル。アナリスト予想より+0.5%
EPS前年同期の水準から0.84ドル増。アナリスト予想より-0.49ドル

増収増益ながらEPSは予想を下回る結果
決算発表後は大きくげらくしましたが、最終的には戻しています

 

 

来週の決算は、ズームビデオ、インテュイット、エヌビディア、セールスフォースなどのハイテク株決算発表です。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました