
ニットの日:2023年2月10日の株式市場振り返りです。

ニ(2)ット(10)でニットの日だそうです。
今日は東京で雪が降るくらい寒かった~

今週は春の兆しのような時もあったので、この寒さは堪えます・・
株式相場もアメリカ株が先週の勢いが消えてしまいました。

複数のFRB高官がタカ派発言をしているため、長期金利が上昇しやすくアメリカ株は下落。また、話題のChatGPTによりGoogleの牙城を切り崩す可能性が指摘され、Google親会社のアルファベットが大きく下落しています。

日本株は最近の円安傾向を受け、全体的には上昇圧力が高い結果であることと、決算ラッシュで一喜一憂状態が続いています。
また、次期日銀総裁は「ハト派」の雨宮氏が有力とされていましたが、本日16時台に「ややタカ派」の植田氏を起用する案が固まったとの報道が出た為、一気に円高となりました。
しかしながら植田氏が今の金融緩和継続とのコメントが出たこともあり、元の為替水準に戻しています。

金利や為替、原油価格などを織り交ぜながら株式市場を振り返っていきましょう。
日米主要株式指数
・アメリカ株:2023/2/9
・日本株:2023/2/10
終値 | 前日比 | 前日差 | |
NYダウ | 33,699.88 | -0.73% | -249.13 |
NASDAQ | 11,789.58 | -1.02% | -120.94 |
S&P500 | 4,081.50 | -0.88% | -36.36 |
日経平均 | 27,670.98 | +0.31% | +86.63 |
TOPIX | 1,986.96 | +0.10% | +1.96 |
マザーズ | 780.79 | -1.71% | -13.57 |
先週末の雇用統計があまりに予想外に伸びたことから悪い流れが続いています。
複数のFRB高官がタカ派発言が続いていることで、株式相場にとっては逆風が吹いています。
●日本株
アメリカ金融政策でタカ派が強いとドル高円安。ハト派になるとドル安円高。最近の傾向からはタカ派色が強まっているため、ドル高円安に少し振れており、株価は上昇方向となっています。また、決算ラッシュとなっており、一喜一憂状態となっています。
株式以外の重要指標
2023年FOMC時 金利見通し

現時点のシナリオ)
・2023年3月:+0.25%
・2023年5月:+0.25% ここで利上げ打ち止め。ターミナルレート5.00~5.25%?
・2023年6月:+0.25% or 維持 ここで利上げがあるなら5.25~5.50%
・2023年11or12月:順次利下げ ※利下げタイミングは意見が割れている
→FOMCドットチャートでは、2023年末で5.1%(中央値)であり
今まで市場と乖離がありましたが、市場が織り込もうとしています。
更なる利上げも意識されている模様。2023年中の利下げは考えていないという
FRBと、市場は年末に利下げがあるとの部分に乖離がある状態です。
2023年3月FOMC時 利上げ確率
3月+0.25%の利上げ確率が93%となっています。若干ですが+0.50%確率が上昇しています。
アメリカ長期金利推移(10年債利回り)
パウエル議長発言後に更に上昇。100日移動平均線(黄色ライン)まで上昇するか?
・2年金利:4.509%
・5年金利:3.887%
・10年金利:3.692%
・30年金利:3.763%
10年と2年で逆イールド
→リセッションの兆候は変わらず
※2022/7/5~逆イールドで拡大している
金利と株価について下記記事にて詳しく記載しています。
金利は逆イールド状態であることから、すぐにはリセッションにはならなくても、近い将来はリセッションが確実になってきています。
リセッションに強いセクターを下記記事でまとめています。
2023年の市場動向について、為替と長期金利の観点から予測しました。
為替(ドル円)
今週に入り次期日銀総裁報道で市場は大きく反応しています。
2/10 16時台にややタカ派の植田氏起用の動きという報道が出たことで1.6円程度円高に一時振れました。
原油価格WTI
S&P500ヒートマップ
日本市場振り返り
・ドル安円高へ
・次期日銀総裁候補の報道で為替相場が一気に動く
➡2/10 16時台に市場構想外でややタカ派の植田氏起用の報道が出て円高へ。
その後植田氏の金融緩和継続が妥当とコメントが
あり、すぐに元の水準に戻りました。
・決算ラッシュで一喜一憂状態
➡日本株は方向感に欠く動き
~日足チャート~
サポートラインで複数回反発してきています。移動平均線が収束してきており、底入れパターン?3つの移動平均線を上抜けしたところで立ち止まり。ヨコヨコが続いていましたが、2/6の上昇で潮目が変わった?2/7~9は下落しましたが、2/10はやや反発。MACDは上昇トレンドを維持しています。
日経平均ヒートマップ
nikkei225jp.comは日経平均ヒートマップとしての使い方が有用です。
また、世界各国株式相場やコモディティ、仮想通貨、為替についての情報も盛り沢山なサイトです。
・値上がり:130銘柄
・変化無し:6銘柄
・値下がり:89銘柄
【セクター】上昇業種がやや多め
上昇:18業種
下落:15業種
業種成績 上位/下位5業種
一方で原油価格が軟調であることや、最大手のENEOS決算が芳しくなかったこともあり、石油関連株が下落しました。また、金利が高止まりしていることから不動産業は厳しくなっています。
5日間結果 | 業種 | 変化率 |
1位 | 証券業 | 2.69% |
2位 | 電気機器 | 2.10% |
3位 | 精密機器 | 2.09% |
4位 | 医薬品 | 1.81% |
5位 | その他金融業 | 1.64% |
1か月結果 | 業種 | 変化率 |
1位 | 鉄鋼 | 10.94% |
2位 | 電気機器 | 10.68% |
3位 | 機械 | 10.09% |
4位 | 精密機器 | 8.29% |
5位 | 証券業 | 8.11% |
上昇銘柄
寄与度上位 | 寄与度 | 前日比 |
東京エレクトロン | +68.83 | ▲4.35% |
テルモ | +12.88 | ▲2.47% |
アドバンテスト | +10.27 | ▲1.50% |
ダイキン工業 | +9.76 | ▲1.24% |
セコム | +8.46 | ▲3.29% |
大日本印刷 | +7.53 | ▲13.81% |
中外製薬 | +7.29 | ▲2.01% |
SMC | +5.68 | ▲2.47% |
信越化学工業 | +4.97 | ▲0.75% |
ファーストリテイリング | +4.11 | ▲0.15% |
日米金利が高止まりになっていることから、銀行・保険株上昇
・三菱UFJ:+1.4%
・三井住友:+1.1%
・みずほ:+1.1%
・りそな:+1.3%
・東京海上:+1.2%
・第一生命:+2.1%
・T&DHD:+2.0%
・MS&AD:+2.6%
・SOMPO:+1.1%
決算発表で急騰
・東京エレクトロン:4.4%
・ルネサス:14.7%
・日本製鉄:+4.5%
・神戸製鋼:+15.0%
・大日本印刷:+13.8%
下落銘柄
寄与度下位 | 寄与度 | 前日比 |
NTTデータ | -26.54 | ▼7.28% |
ソフトバンクグループ | -14.59 | ▼1.19% |
リクルートホールディングス | -8.63 | ▼1.87% |
TDK | -7.70 | ▼1.60% |
富士写真フイルム | -3.84 | ▼1.68% |
トヨタ自動車 | -3.77 | ▼1.16% |
日本電産 | -2.77 | ▼1.40% |
エーザイ | -2.71 | ▼1.04% |
横河電機 | -2.57 | ▼3.41% |
フジクラ | -2.47 | ▼7.22% |
2/9原油価格低調+ENEOS決算悪い
・INPEX:-1.6%
・出光興産:-2.4%
・コスモエネルギー:-2.3%
金利高止まりで不動産下落
・三井不動産:-1.2%
・住友不動産:-1.1%
・大東建託:-0.9%
・飯田GHD:-3.8%
イマイチ決算で株安
・ENEOS:-2.3%
・三菱地所:-3.8% ➡52週最安値
・ヤクルト本社:-2.1%
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