
にわとりの日:2023年2月8日の株式市場振り返りです。金利や為替、原油価格などを織り交ぜながら株式市場を振り返っていきましょう。

に(2)わ(8)とりの日ですね!
鶏に感謝する日とすることが目的だそうです。
でも卵も鶏肉も高くなりすぎ・・・

日本もインフレが一般市民レベルで感じることが更に増えてきました💦
ただ世界的にはインフレレベルは全然マシって世界は凄すぎますね。

2/7深夜にFRBパウエル議長が市況や金融について発言をしました。
詳細は後述しますが、想定レベルの話であったことからアメリカ株は上昇しました。市場が想定しているレベルの発言でしたが、雇用統計が予想を大きく上回ったことから、ややタカ派色が強い印象を市場は持っています。

パウエル議長発言前にドル安円高方向になり、発言後に更にその流れとなりました。アメリカ株上昇と円高要素による株安ムードで相殺された日本株は方向感に欠く展開となりました。また、決算ラッシュとなっており、一喜一憂の決算相場となっています。

パウエル議長発言と金利や為替、原油価格などを織り交ぜながら株式市場を振り返っていきましょう。
日米主要株式指数
・アメリカ株:2023/2/7
・日本株:2023/2/8
終値 | 前日比 | 前日差 | |
NYダウ | 34,156.69 | +0.78% | +265.67 |
NASDAQ | 12,113.79 | +1.90% | +226.34 |
S&P500 | 4,164.00 | +1.29% | +52.92 |
日経平均 | 27,606.46 | -0.29% | -79.01 |
TOPIX | 1,983.97 | +0.03% | +0.57 |
マザーズ | 792.66 | +1.36% | +10.65 |
雇用統計があまりに予想外に伸びたことからパウエル議長発言もその点を言及していました。もっとタカ派発言が来るかも?と身構えていた市場からすると、想定内というレベルであった為、株価が上昇しています。
●日本株
一方でタカ派が強いとドル高。ハト派になるとドル安。となるため、今回は想定内のタカ派であったこともあり、ドル安円高に少し振れています。➡株は下落方向。
また、決算ラッシュとなっており、一喜一憂状態となっています。
パウエル議長発言
●インフレ低下プロセスは始まった
2023/2/1と同様のコメント
●ただしインフレ低下プロセスにはかなりの時間を要する
●雇用統計が予想よりかなり強く、インフレ抑制には抑える必要がある
●予想以上に強い経済指標が続けば、追加利上げ必要
インフレ低下プロセスが始まったということを2/1FOMC後にも発言がありました。今回は、予想外に強かった雇用統計結果を受け完全タカ派になるのでは?と一部で思わていましたが、想定内レベルとなりました。ただし、追加利上げとなると、2022年12月のドットチャートからの5.1%よりも高くなってしまいます。➡5.25~5.50%がターミナルレートとなる可能性
株式以外の重要指標
2023年FOMC時 金利見通し

昨日の段階からターミナルレートが5.25~5.25%になる確率が上昇しています。現時点のシナリオ)
・2023年3月:+0.25%
・2023年5月:+0.25% ここで利上げ打ち止め。ターミナルレート5.00~5.25%?
・2023年6月:+0.25% or 維持 ここで利上げがあるなら5.25~5.50%
・2023年11or12月:順次利下げ ※利下げタイミングは意見が割れている
→FOMCドットチャートでは、2023年末で5.1%(中央値)であり
今まで市場と乖離がありましたが、市場が織り込もうとしています。
更なる利上げも意識されている模様。また、2023年中の利下げは考えていない
というFRBと、市場は年末に利下げがあるとの部分に乖離がある状態です。
2023年3月FOMC時 利上げ確率
3月+0.25%の利上げ確率が93%となっています。若干ですが+0.50%確率が上昇しています。
アメリカ長期金利推移(10年債利回り)
パウエル議長発言後に更に上昇。100日移動平均線(黄色ライン)まで上昇するか?
・2年金利:4.440%
・5年金利:3.806%
・10年金利:3.651%
・30年金利:3.702%
10年と2年で逆イールド
→リセッションの兆候は変わらず
※2022/7/5~逆イールドで拡大している
金利と株価について下記記事にて詳しく記載しています。
金利は逆イールド状態であることから、すぐにはリセッションにはならなくても、近い将来はリセッションが確実になってきています。
リセッションに強いセクターを下記記事でまとめています。
2023年の市場動向について、為替と長期金利の観点から予測しました。
為替(ドル円)
原油価格WTI
S&P500ヒートマップ
ハイテク株とエネルギー、金融など幅広いセクターで上昇しました。
一方で生活必需品が少し弱い結果でした。
日本市場振り返り
・パウエル議長発言を受け、米国株は上昇。ドル安円高も進む
➡日本株は下落傾向
・日本銘柄は決算ラッシュで決算相場
➡日本株は方向感を欠く動き
~日足チャート~
サポートラインで複数回反発してきています。移動平均線が収束してきており、底入れパターン?3つの移動平均線を上抜けしたところで立ち止まりヨコヨコが続いていましたが、2/6の上昇で潮目が変わった?2/7,8と下落が続いていますがMACDは上昇トレンドとなっています。
日経平均ヒートマップ
nikkei225jp.comは日経平均ヒートマップとしての使い方が有用です。
また、世界各国株式相場やコモディティ、仮想通貨、為替についての情報も盛り沢山なサイトです。
・値上がり:106銘柄
・変化無し:5銘柄
・値下がり:114銘柄
【セクター】下落業種がやや多め
上昇:14業種
下落:19業種
業種成績 上位/下位5業種
一方で、任天堂決算が悪かったことを受け、その他製品業種がワーストとなりました。
また一昨日の決算発表でイマイチであったJFEを有する鉄鋼業が下落しています。
5日間結果 | 業種 | 変化率 |
1位 | 証券業 | 2.69% |
2位 | 電気機器 | 2.10% |
3位 | 精密機器 | 2.09% |
4位 | 医薬品 | 1.81% |
5位 | その他金融業 | 1.64% |
1か月結果 | 業種 | 変化率 |
1位 | 鉄鋼 | 10.94% |
2位 | 電気機器 | 10.68% |
3位 | 機械 | 10.09% |
4位 | 精密機器 | 8.29% |
5位 | 証券業 | 8.11% |
上昇銘柄
寄与度上位 | 寄与度 | 前日比 |
アドバンテスト | +19.18 | ▲2.84% |
東京エレクトロン | +19.18 | ▲1.20% |
第一三共 | +12.64 | ▲3.02% |
リクルートホールディングス | +10.17 | ▲2.28% |
協和発酵キリン | +6.40 | ▲6.45% |
中外製薬 | +5.34 | ▲1.52% |
NTTデータ | +4.79 | ▲1.41% |
KDDI | +4.31 | ▲0.53% |
エーザイ | +3.70 | ▲1.42% |
アステラス製薬 | +3.17 | ▲0.97% |
日米金利が高止まりになっていることから、銀行・保険株上昇
・三菱UFJ:+0.6%
・三井住友:+0.8
・みずほ:+0.4%
・りそな:+2.1%
・第一生命:+0.5%
・T&DHD:+0.9%
・MS&AD:+0.8%
米ハイテク株上昇で半導体株上昇
・レーザーテック:+2.3%
・東京エレクトロン:+1.2%
・アドバンテスト:+2.8%
・SCREEN:+1.3%
好調決算発表
・協和キリン:+6.5%
・ゴールドウィン:+4.6%
・ニチレイ:+6.2%
・メルカリ:+4.2%
下落銘柄
寄与度下位 | 寄与度 | 前日比 |
ソフトバンクグループ | -65.75 | ▼5.11% |
ファーストリテイリング | -36.64 | ▼1.30% |
任天堂 | -14.48 | ▼7.52% |
太陽誘電 | -5.99 | ▼3.84% |
テルモ | -4.66 | ▼0.88% |
シャープ | -4.66 | ▼12.57% |
横河電機 | -4.59 | ▼5.86% |
丸井グループ | -4.59 | ▼6.11% |
日本電産 | -4.14 | ▼2.05% |
ネクソン | -3.42 | ▼1.62% |
一昨日のJFE決算を受け、鉄鋼株連られ安
・JFE:-2.1%
・日本製鉄:-1.3%
・神戸製鋼:-2.6%
・中山製鋼:-4.3%
・日本冶金工業:-2.5%
・東京製鉄:-1.5%
イマイチ決算で株安
・任天堂:-7.5%
・ソフトバンクグループ:-5.1%
・シャープ:-12.6%
・大阪チタニウム:-9.2%
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