【アメリカ・日本株】週間振り返り~2022年5月1週目

2022年5月1週目 日米株結果振り返り市場振り返り
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2022年5月2日~5月6日までの株式市場振り返りです。

日本はゴールデンウイークで2日間だけの取引。
アメリカは暴騰・暴落が凄いですね。

アメリカ市場の暴騰・暴落は凄まじいものでした。
FOMCでの利上げが想定よりも温い結果であったため暴騰しました。
しかし、翌日大暴落・・・
市場は混迷しています。

パウエル議長はFOMC後の発表で、
・5月は0.5%利上げ→想定通り
・以降も同水準で利上げする
 つまり6月も0.5%利上げを想定しており、
 0.75%は現状考えていない。→市場は0.75%だと思っていた。
・QTは6月からスタート
 規模は8月までは月475億ドル
 9月から月950億ドル →想定内
と発表され、市場は安心感を得ました。
しかし、その後この金融引き締めに耐えることができるのか?などの懸念もあり揺り戻しがあり、暴落しています。

先週末と比較すると、
・日経、TOPIXは上昇
・アメリカ株は少し下落
といった形で週内は物凄いボラティリティでしたが、週間で見ると小幅な動きでした。

為替相場も一時円高ドル安に振れましたが、再び130円台となっています。

本投稿は、日本とアメリカ株式市場の振り返りをしています。
 ①日米主要株価指数について
 ②日本市場振り返り:セクター成績
 ③アメリカ市場振り返り:セクター成績
  好不調3セクターをピックアップして分析しています。
 ④アメリカ主要銘柄決算内容
の順でまとめています。

主要指数成績

2022年5月1週目日米株式主要指数結果

ハイテク株が多いNASDAQとマザーズは昨年末比で大きく下落しています。
・NASDAQ総合指数:-22.37%
・マザーズ指数:-31.76%
これは、アメリカ利上げとバランスシート圧縮が加速するため、割高ハイテク株が下落しやすい状況であるためです。

一方で大型株でオールドエコノミー株も多いNYダウは「マシ」な結果となっています。
これは割安感があり更には配当も入手できるため安心感から買われやすくなっています。

また日経平均とTOPIXも意外と善戦していることが良く分かります。
2日間のみの取引でしたが今週は、日経平均とTOPIXは上昇しています。
これは円安によるものとアメリカ株よりも割安銘柄が多い為だと考えます。

●前週との比較/4週間成績

2022年5月1週目 日米主要指数年間履歴

この1か月は、アメリカ主要指数はすべてマイナス。
日経平均とTOPIXが3/4でプラスと善戦しています。

●今週のアメリカ主要指数動き

2022年5月1週 アメリカ主要指数動き

前週末4/29に大きな暴落がありました。
そして、FOMCでの発言を受け5/4に市場安心感から暴騰
翌日の5/5に前日の暴騰分を帳消しにする形で暴落
と慌しい動きとなりました。

日本市場振り

nikkei225jp.comは日経平均ヒートマップとしての使い方が有用です。
また、世界各国株式相場やコモディティ、仮想通貨、為替についての情報も盛り沢山なサイトです。

今週は2日間のみの結果のため、5日間データは無しです。
2日間のセクター動きを抜粋します。

2022年5月1週日経セクターヒートマップ

日本市場は比較的多くの業種がプラスとなる強い動きをしています。

アメリカ市場振り返り

finvizはアメリカ市場全体を把握するのに有用なサイトです。
ヒートマップとして物凄く有益ですし、セクターや各銘柄の調子が一気に分かります。
しかも無料です。

 

2022年5月1週 アメリカヒートマップ

今週はエネルギー株以外はイマイチであったことが分かります。

セクター別成績

2022年5月1週目 アメリカセクター成績

エネルギー株が引き続き強いです。
ロシアによるウクライナ侵攻でそれが加速していますが、アメリカのリセッション不安も出てきているため、不景気に強いエネルギー株は更に強くなっていくと思われます。
ウォーレンバフェット氏もエネルギー株を買い増ししたそうです。

今週上位3業種と結果の悪かった3業種の分類と代表銘柄についてまとめました。

TOP:Energy(エネルギー)

2週連続TOPです。

石油・ガスE&P10.84%
石油・ガス精製・マーケティング9.36%
石油・ガス統合7.12%
石油・ガス掘削5.67%
石油・ガス設備・サービス5.52%
一般炭4.67%
石油・ガス中流4.59%
ウラン-7.51%

原子力に関連するウラン以外は全分類プラス。

会社名ティッカー週間月間クォーター
シェブロンCVX8.95%3.57%25.62%
シェルSHEL7.99%4.34%4.72%
エクソンモービルXOM7.55%9.61%12.63%

非常に強い結果であることが分かります。
シェブロンとエクソンモービルは、物凄い上昇です。

 

 

 

 

No.2:Utilities(公共事業)

不景気になってくると堅いセクターが強いです。

発電3.47%
ガス2.93%
多様化0.75%
電気0.74%
リサイクル0.16%
水道-2.85%
ドミニオンエナジー株式会社D2.92%
NextEra Energy、Inc.NEE2.04%
サザンカンパニーSO1.74%
デュークエナジーコーポレーションDUK1.05%
National Grid plcNGG-1.07%

 

 

 

 

 

 

No.3:Communication Services(コミュニケーションサービス)

テレコムサービス1.75%
インターネットコンテンツと情報0.49%
広告代理店-0.65%
エンターテイメント-1.36%
出版-3.63%
放送-3.74%
電子ゲームとマルチメディア-4.15%
会社名ティッカー週間月間クォーター
ベライゾンVZ4.25%-9.27%-9.45%
メタプラットフォームズFB1.65%-8.75%-14.05%
アルファベットGOOGL1.43%-15.23%-19.22%
ウォルトディズニーDIS-1.20%-16.81%-22.34%

今週は比較的良好な週でしたが、月間・クォーターは酷いセクターであることがこれで良く分かります。その中で、ベライゾンのような高配当・連続増配株はマシな結果となっています。

 

 

 

 

 

ワースト1:Consumer Cyclical(消費者循環)

2週連続ワースト1位セクターです。

RV車6.01%
自動車およびトラックのディーラー5.55%
住宅建設2.13%
家具、備品、電化製品2.03%
テキスタイル製造-0.09%
包装および容器-0.27%
自動車メーカー-0.47%
レストラン-0.87%
専門小売-1.23%
自動車部品-1.48%
リノベーション小売-2.28%
レジャー-2.47%
デパート-2.90%
パーソナルサービス-2.94%
ギャンブル-3.42%
アパレル小売-3.92%
リゾート&カジノ-5.68%
高級品-5.81%
宿泊-5.98%
履物&アクセサリー-7.71%
インターネット小売-7.78%
旅行サービス-8.73%
アパレル製造-9.82%

自動車・家電関連がプラスになる一方で、娯楽やアパレルなどが大きくないマイナスとなっています。

会社名ティッカー週間月間クォーター
トヨタ自動車TM1.35%-1.82%-11.98%
テスラTSLA-0.59%-17.22%-6.25%
ホームデポHD-2.03%-1.42%-18.17%
アリババBABA-7.25%-16.37%-26.32%
アマゾンAMZN-7.65%-27.71%-27.19%

アマゾン、アリババといったネットビジネスが大きくマイナスとなっています。
アマゾンは先週の決算が悪かった影響が大きいですが、ウイズコロナで生活が戻ってきているため、店で直接購入する人が増えてきている影響も出ていると思います。

 

 

 

 

 

 

ワースト2:Real Estate(不動産)

先週に引き続きワースト2位。

REIT-住宅ローン4.60%
REIT-ヘルスケア施設0.23%
REIT-スペシャリティ-0.88%
REIT-小売-1.57%
REIT-オフィス-2.71%
REIT-ホテル&モーテル-2.90%
不動産開発-3.24%
REIT-多様化-3.43%
不動産サービス-5.08%
REIT-住宅-5.89%
不動産-多様化-8.01%
REIT-インダストリアル-9.48%

インダストリアルが特に壊滅的です。

会社名ティッカー分類週間月間クォーター
アメリカンタワーコーポレーションAMTREIT-スペシャリティ1.27%-9.14%-0.96%
エクイニクス株式会社EQIXREIT-スペシャリティ-0.78%-6.93%1.61%
クラウンキャッスルインターナショナルコーポレーション。CCIREIT-スペシャリティ-1.41%-7.58%1.28%
パブリックストレージPSAREIT-インダストリアル-9.32%-17.55%-7.16%
プロロジス株式会社PLDREIT-インダストリアル-12.11%-17.18%-8.22%

大手を見ても、インダストリアルが非常に調子が悪いことが分かります。

 

 

 

 

 

 

ワースト3:Consumer Defensive(生活必需品)

珍しく悪い結果でした。

お菓子屋1.15%
飲料-ノンアルコール-0.27%
包装食品-0.34%
タバコ-0.45%
農産物-0.95%
ディスカウントストア-2.84%
食料品店-2.97%
家庭用および個人用製品-3.28%
食糧配給-3.60%
飲料-ワイナリーと蒸留所-3.60%
教育およびトレーニングサービス-5.26%
飲料-醸造所-5.93%
会社名ティッカー週間月間クォーター
コカ・コーラKO0.20%2.60%6.20%
ペプシコPEP-0.76%-1.15%-1.21%
ウォルマートWMT-2.24%-3.50%7.34%
P&GPG-2.83%-0.53%-3.42%
コストコCOST-5.33%-13.92%-3.16%

これだけ市況が悪いにも関わらず、コカ・コーラは週間・月間・クォーターすべてでプラス。

市場全体から考えると、コストコ以外は悪くは無い結果だと思います。
やはりこういう予測が難しい局面では、ディフェンシブ銘柄は強いです。

 

 

 

 

 

 

アメリカ主要銘柄決算内容

マネックス証券の決算フラッシュを参照しています。
データが無い場合は、https://jp.investing.com/を参照しています。

ニュートリエン  (NTR)

1Qの業績は増収増益。

売上高対前年同期64.4%増の76.6億ドル。アナリスト予想より-1.3%
純利益対前年同期985%増の12.0億ドル。
EPS前年同期の水準から2.07ドル増加。アナリスト予想より-0.06ドル

予測は下回りましたが、好決算であり、株価は上昇しています。
 

 

ファイザー  (PFE)

1Qの業績は増収増益。

売上高対前年同期76%増の256.6億ドル。アナリスト予想より+5.4%
純利益対前年同期77%増の93.4億ドル。アナリスト予想より+4.1%
EPS前年同期の水準から0.69ドル増加。アナリスト予想より0.07ドル

好決算であり、株価は上昇

 

 

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD)

1Qの業績は増収増益。

売上高対前年同期70.9%増の58.9億ドル。アナリスト予想より+17.6%
純利益対前年同期41.6%増の7.9億ドル。アナリスト予想より-29%
EPS前年同期の水準から0.11ドル増加。アナリスト予想より-0.27ドル

 

 

スターバックス (SBUX)

2Qの業績は増収増益。

売上高対前年同期15%増の76.4億ドル。アナリスト予想より+0.2%
純利益対前年同期2.3%増の6.7億ドル。
EPS前年同期の水準から0.02ドル増加。アナリスト予想より-0.01ドル

 

 

モデルナ (MRNA)

1Qの業績は増収増益。

売上高対前年同期213%増の60.7億ドル。アナリスト予想より+28.8%
純利益対前年同期200%増の36.6億ドル。
EPS前年同期の水準から5.74ドル増加。アナリスト予想より+3.6ドル

物凄い好調な決算でしたが、ウイズコロナの時代に突入しているため、次のビジネスモデルが見えない限りは大きくは上昇できない状態です。

 

 

シェル (SHEL)

1Qの業績は増収増益。

売上高対前年同期51.3%増の842億ドル。アナリスト予想より+3.4%
純利益対前年同期25.7%増の71億ドル。
EPS前年同期の水準から1.56ドル増加。アナリスト予想より+0.19ドル

 

 

先週は超大型株決算で市場は一喜一憂しましたが、今週はFOMCの利上げにより暴騰・暴落が出ました。利上げ・QTは確実のため、継続的に株式相場は厳しい結果が予想されます。
ただそのような状況下でも上昇する銘柄・セクターはあるため、注視していきます。

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