【PBR1倍割れ】日本の大型割安株が熱いです‼ 自社株買いで株価上昇へ⁉

PBRって何?割安株探し方役立情報
この記事は約17分で読めます。

2023年は日本株が再注目されています。
・著名投資家ウォーレンバフェット氏が日本株投資意欲
東証によるPBR 1倍割れ企業に改善要求
・円安が続いているため海外投資家からすると割安
・日銀による金融緩和継続。世界中見ても日本のみ
・西側諸国を中心に地政学リスクで日本へ目が向きやすい
・新NISAが2024年から始まるため、日本人も投資へ興味UP

2022年、2023年と日本株は底堅いですね!

少子高齢化や失われた30年により、日本株は割安のままの企業が数多くあります。2013年以降のアベノミクスで株価は大きく上昇しましたが、株価へ影響する因子から見ても割安な銘柄がまだまだあります。

割安定義の中でも、今回はPBRに絞って解説していきます。
1.PBRって何?
2.PBRや財務・稼ぐ力から見た割安株探索
の順で説明していきます。

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PBRって何⁉

様々な用語が出てきますが、簡単にまとめました。
株価を上昇させる要点として、
1.利益を向上させること(期待値)
2.少ない純資本
がポイントとなります。
この点とPBRを紐解くと、狙い目が分かってくると思います。

バランスシートとは?

貸借対照表(バランスシート)は資産=負債+純資産で表されます。
左側の「資産」と右側の「負債」「純資産」がバランスが取れた状態となります。
上場企業の決算で常に確認できます。

バランスシートとは?

緑色の「純資産」に対して、発行株式枚数で割ったものを「1株当たりの純資産=BPS」といいます。☞BPS:Book-value Per Share

純資産とは、資本金(起業時、増資時資金)と利益剰余金などの総計です。

PBRとは?

PBRはPrice Book-value Ratioの略で株価純資産倍率を表しています。
現在の株価を1株当たりの純資産(BPS)で割ることで求めることが出来ます。

PBRの計算式

上記式から分かることは、
●1.0倍:株価と1株当たり純資産が同じ➡企業解散時に全額戻ってくる
●1.0倍以上:株価が1株当たり純資産よりも高い➡期待値が高い
●1.0倍未満:株価が1株当たり純資産よりも低い➡企業解散したほうが投資家は儲かることになる
                      
つまりPBR1倍割れ銘柄は期待されていない銘柄ということとなります。

※純資産は有形資産などになっていることから、全額戻ってくることは無いです。

下図でもう少し簡単に説明します。
PBR1倍割れの意味合い

純資産を発行済み株式数で割ったものがBPS=1株あたりの純資産。
BPSと株価が同じ:PBRは1倍となります。
BPSよりも株価が高い状態:PBRは1倍以上
BPSよりも株価が低い状態:PBRは1倍未満

PERとは?

ここからPBRとは少し話がずれますが、PERとROEについて説明します。
特にROEが分かるとPBR1倍未満株が今後どうなっていくのか?が分かってきます。

PER:Price Earnings Ratioの略で「株価収益率」を表します。

PERの求め方

PERは、株価がEPS(1株当たりの純利益)に対して何倍の水準かを見る指標です。
15倍が目安とされ、15倍より小さいと割安、15倍より大きいと割高と言われています。
※あくまで目安となります。

この意味合いとしては、下図のように考えると理解が深まります。

PERと株価の関係
PERが高い=利益が積み上がるまでの期間が長い
PERが低い=利益が積み上がるまでの期間が短い

投資家としては、早く資金を回収できることが望ましいため、PERで割安割高が判断されます。ただし成長株については、今後の利益が加速することが見込まれているため、資金回収が早まる可能性(期待値)があることから、PERは高くなります。

ROEとは?株価に対する影響が高い指数

ROE:Return On Equityの略で「自己資本当期純利益率」を表します。

ROE計算式
限られた資本でどれだけの利益が得られるかの経営効率指標となります。
バランスシートの右下部分の純資産に対して、どれだけ利益を得られたか?が分かります。
バランスシートとは?
ROEが低い=経営効率が悪い=株価が上がらない
ROEが高い=経営効率が良い=株価が上昇する

下図のようにROEは求めることができ、右図の方が経営効率が高いと見ることができます。
ROEについての考え方

純利益が同じでも純資産の規模でROEは変化します。
ROEに対しての考え方 純利益が同じ場合

右図の方が少ない純資産で純利益を上げることができています。
つまりROEが高く、経営効率が高い状態であることが分かります。

ROEとPRBの関係

PBR:株価と1株当たりの純資産の関係
ROE:当期純利益と純資産の関係 ➡1株に直しても同じ
    ➡1株あたりの当期純利益と1株当たりの純資産の関係 となります。

ROEとPBR関係

ROEを上げるためには、上の左式から
①純資産を減らす
②EPS=純利益÷株式発行数 であるため、株式発行数を減らす
③そもそもの純利益を上昇させる
の選択肢があります。③は中々難しい為、純資産を減らす=株式発行数を減らす。
つまり、自社株買いを実施し株を消却すると①②が達成され、ROEが上昇します。
そのため、利益が出ている会社は自社株買いを実施しています。
ただし、自社株買いで株価を上昇させても、そもそもの利益向上が出来ない限りは、株価は元に戻っていく恐れもあります。

また、上記の右式からは、PBRを向上させるとROEが上昇=株価上昇することが分かります。東証からPBR1倍割れ企業に対し、改善要求が出たということでPBRに注目されています。

PBRを上昇させるためには?

PBRの計算式

PBRを上昇させるためには、株価を上昇させる=少ない純資本で高利益体質企業となるということがROEから分かりました。あとは少ない純資本をどう作り出すか?これも自社株買いで解決します。

PBRを上昇させるためには?
上図のように自社株買いすることで
・EPS(1株当たりの純利益):上昇
・ROE(資本の効率化):上昇
・PBR(1株純資産あたりの株価):上昇
となり、株価も上昇します。

自社株買いするためには?

自社株買いをするためには、キャッシュ(現金相当)が必要です。
キャッシュを獲得するためには
1.利益を上げて預金相当として資産計上する=純資産が多い
2.銀行からキャッシュを借りる(負債が増える)
2は返済しないといけないキャッシュであるため、投資家からすると快く思われないです。
つまり純資産が多くキャッシュが多い企業=自社株買いができる余裕のある企業ということとなります。

<決算発表時の着目ポイント>
●自己資本比率が高いこと(負債が少ないこと)
●流動資産の現金及び現金同等物が多いこと
 ≒キャッシュフローの現金及び現金同等物残高が多いこと

自社株買いができるバランスシートとは?

時価総額が高く、利益をしっかりと上げているPBRが低い割安株(バリュー株)の多くは成熟企業が多く、純資産とキャッシュの相関が比較的高いことが多いです。

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低PBR企業を探してみよう

大型企業で自己資本比率が高い低PBR企業をスクリーニングしました。

・時価総額:5,000億円以上
・自己資本比率:40%以上
・PBR:0.9倍以下

尚、PBRが低くなりやすい業種、高くなりやすい業種があるため市場平均から見てどうか?が重要です。

●スクリーニング結果

銘柄コード業種時価総額
(億円)
PBR自己資本比率
NXHD9147 陸運業7,3570.8943.20%
マツダ7261 輸送用機器7,7710.4443.80%
アイシン7259 輸送用機器11,7130.5442.30%
ホンダ7267 輸送用機器65,5920.5943.70%
豊田織6201 輸送用機器25,8070.6149.10%
SUBARU7270 輸送用機器17,0030.7953.40%
いすゞ自7202 輸送用機器12,5560.8941.80%
飯田GHD3291 不動産業6,8690.6754.80%
住友電工5802 非鉄金属13,7350.5746.50%
NEC6701 電気機器16,3440.7340.80%
リコー7752 電気機器6,9490.7548.70%
京セラ6971 電気機器27,1090.9073.30%
大瓦斯9532 電気・ガス業9,3170.6849.00%
東瓦斯9531 電気・ガス業12,2110.6843.50%
東レ3402 繊維製品12,5430.6946.20%
ニコン7731 精密機器5,0050.8357.50%
ミツコシイセタン3099 小売業5,9500.7443.80%
INPEX1605 鉱業20,5780.4860.30%
住友林1911 建設業5,8700.6940.80%
大成建1801 建設業8,7680.8144.40%
鹿島1812 建設業9,4840.8340.50%
商船三井9104 海運業11,4940.6254.00%
川崎船9107 海運業7,8350.7656.20%
東ソー4042 化学5,8870.7865.20%
旭化成3407 化学13,3290.8650.40%
王子HD3861 パルプ・紙5,3860.7041.40%
凸版印7911 その他製品10,0260.5359.70%
大日印7912 その他製品11,4410.8058.20%
アコム8572 その他金融業5,2480.8942.10%
浜ゴム5101 ゴム製品5,0030.5653.40%
AGC5201 ガラス土石製品11,5310.6349.40%
日本ガイシ5333 ガラス土石製品5,4790.8561.70%

●上記業種の平均PBR

業種業種平均PBR
陸運1.2
輸送用機器0.8
不動産業1.2
非鉄金属0.7
電気機器1.6
電気・ガス業0.7
繊維製品1.0
精密機器1.5
小売業1.7
鉱業0.6
建設業0.9
海運業0.9
化学1.1
パルプ・紙0.5
その他製品1.2
その他金融業0.9
ゴム製品0.9
ガラス土石製品1.0

●業種PBR平均よりもPBRが低い銘柄

銘柄コード業種時価総額
(億円)
PBR自己資本比率
NXHD9147 陸運業7,3570.8943.20%
マツダ7261 輸送用機器7,7710.4443.80%
アイシン7259 輸送用機器11,7130.5442.30%
ホンダ7267 輸送用機器65,5920.5943.70%
豊田織6201 輸送用機器25,8070.6149.10%
飯田GHD3291 不動産業6,8690.6754.80%
住友電工5802 非鉄金属13,7350.5746.50%
NEC6701 電気機器16,3440.7340.80%
リコー7752 電気機器6,9490.7548.70%
京セラ6971 電気機器27,1090.9073.30%
東レ3402 繊維製品12,5430.6946.20%
ニコン7731 精密機器5,0050.8357.50%
ミツコシイセタン3099 小売業5,9500.7443.80%
INPEX1605 鉱業20,5780.4860.30%
住友林1911 建設業5,8700.6940.80%
商船三井9104 海運業11,4940.6254.00%
川崎船9107 海運業7,8350.7656.20%
東ソー4042 化学5,8870.7865.20%
旭化成3407 化学13,3290.8650.40%
凸版印7911 その他製品10,0260.5359.70%
浜ゴム5101 ゴム製品5,0030.5653.40%
AGC5201 ガラス土石製品11,5310.6349.40%
日本ガイシ5333 ガラス土石製品5,4790.8561.70%

この23銘柄の営業利益動向、キャッシュがどの程度あるのか?を確認することで、自社株買いするかも?という想像が膨らみます。

上記銘柄の営業利益やキャッシュについては、別途追記します。

自動車関連企業

企業調査第一弾として上の図で調査した低PBR自動車関連企業について調査しました。
財務や業績のまとめがされているIRバンクを活用しています。

マツダ株式会社

2023/5/19 マツダ業績・財務データ

営業利益:赤字になった時もありましたが、2013年以降は堅調に推移
純資産、現金等:順調に右肩上がりで上昇
●株主還元
一株配当
(円)
配当性向
(%)
自社株買い
(億円)
2008年3月16.9
2009年3月187
2010年3月150.05
2011年3月0.07
2012年3月0.01
2013年3月0.02
2014年3月50.12
2015年3月103.80.18
2016年3月3013.30.06
2017年3月3522.30.03
2018年3月3519.10.03
2019年3月3534.90.02
2020年3月35181.70.01
2021年3月赤字0.01
2022年3月200.01
2023年3月4519.80.02
・配当:2023年は営業利益が大きく上昇したこともあり、配当が過去最高
・配当性向:約20%程度で推移
・自社株買い:2008年、2009年以降、ほぼ未実施
自社株買いを近年は未実施に対し、現金等は順調に増え、2024年見通しも比較的堅調。
現金等は営業利益額の約5倍であり、潤沢なキャッシュがあります。
➡PBRもかなり低水準であり、自社株買いを実施する可能性が比較的高いと考えられます。
 
https://www.mazda.com/ja/investors/library/result/

株式会社アイシン

2023/5/19 アイシン業績・財務状況
・営業利益:安定的に黒字
・純資産:順調に右肩上がりで上昇
・現金等:2020年以降徐々に減少
・現金は営業利益額の約2倍程度とキャッシュは潤沢ではない
一株配当
(円)
配当性向
(%)
自社株買い
(億円)
2008年3月194
2009年3月0.2
2010年3月3033.90.6
2011年3月5018.20.23
2012年3月5025.40.04
2013年3月7527.30.03
2014年3月9529.70.12
2015年3月9534.60.08
2016年3月10028.20.07
2017年3月12528.1490
2018年3月15030.6595
2019年3月15036.70.1
2020年3月120134.40.04
2021年3月12030.60.03
2022年3月17032.30.06
2023年3月170121.60.05
・配当:2020年、2023年と営業成績が悪い状態でしたが、配当は多く出している
 ➡その分、配当性向は100%を超える状態
・配当性向:100%超えを除くと30%程度で推移
・自社株買い:2008年、2017年、2018年と実施
営業利益額のばらつきが多く、安定性は乏しい状態が続いています。
現金等は営業利益額の約2倍程度のキャッシュであることが多く、そこまでキャッシュが潤沢にあるわけでは無い状況。
➡ただし、2017年、2018年に自社株買いを実施ている際の現金額と現在の状態は同水準であるため、自社株買いを実施する可能性はあります。
2023年3月決算コメントにも、自社株買いの可能性を示唆されています。
https://www.aisin.com/jp/investors/settlement/

本田技研工業株式会社

2023/5/19 本田技研工業株式会社 業績・財務状況
・営業利益:安定的に黒字
・純資産、現金等:順調に右肩上がりで上昇
・現金が営業利益の約4倍強で推移し、潤沢なキャッシュがある
一株配当
(円)
配当性向
(%)
自社株買い
(億円)
2013年3月7637.30.08
2014年3月8225.70.26
2015年3月8831.10.16
2016年3月8846.00.14
2017年3月9226.90.1
2018年3月10016.9871
2019年3月11132.1646
2020年3月11243.1963
2021年3月11028.90.06
2022年3月12029.2628
2023年3月12029.31570
・配当:右肩上がりに上昇中
・配当性向:30%程度で推移
・自社株買い:2018年以降、5回/6年とほぼ毎年自社株買いを実施しています。2023年は過去最高を発表
 
決算報告書によると、2024年も好調であり、配当は過去最高を予定されています。
➡増配も自社株買いもすでにされており、それでもPBRが低い。つまり、株主還元を更に向上させる可能性は高いと考えられます。
 
https://www.honda.co.jp/investors/library.html

株式会社豊田自動織機

2023/5/19 豊田自動織機業績と財務状況

・営業利益:安定的に黒字
・純資産:順調に右肩上がりで上昇
・現金等:ほぼ変化が無い
・現金は営業利益額の約1倍強とキャッシュは潤沢ではない。
一株配当
(円)
配当性向
(%)
自社株買い
(億円)
2008年3月87.28
2009年3月0.41
2010年3月300.18
2011年3月5029.70.15
2012年3月5026.60.05
2013年3月5532.31.09
2014年3月85290.96
2015年3月110300.2
2016年3月12019.40.2
2017年3月12529.7180.11
2018年3月15027.70.12
2019年3月15531.50.12
2020年3月16034.10.09
2021年3月15034.10.14
2022年3月17029.30.18
2023年3月19030.60.05
・配当:右肩上がりに上昇中
・配当性向:30%程度で推移
・自社株買い:2008年、2017年に多額の自社株買い
 
決算報告書を見ると、2024年は過去最高の配当になる見込みです。
自社株買いについては記載無いですが、今後様々な施策を検討とあります。
https://www.toyota-shokki.co.jp/investors/library/results/
自動車関連は低PBR企業が多く、株主還元に力を入れている企業も多くあります。
今回紹介した銘柄は堅調な企業が多く、営業成績向上と共に自社株買い・配当などを通じて今後株価上昇が期待できると考えます。

まとめ

株価を上げる手段として、利益が重要なことはもちろんですが、自社株買いも有効です。
2023年は特にPBR1倍割れ企業に着目が集まっており、自社株買いがそれについても有効ということを説明させていただきました。

投資判断材料の一つとして、自社株買いできる余裕のある企業を見つけることは有用です。

日本株投資するためには必須サイトとも言えるhttps://nikkei225jp.com/nikkei/
このサイトの使い方は下記にてまとめています。

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