【アメリカ高配当株投資:ダウの犬】2022年株安相場でも強さを発揮しました!

ダウの犬戦略アメリカ株
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2022年の株式市場は大変厳しいものでしたが、ダウの犬戦略がどうだったか?についての振り返りです。

ボラティリティが凄い一年でしたね。

2022年12月9日終了時点で年初来
・NYダウ:-8.50%
・S&P500:-17.97%
・NASDAQ総合:-30.49%
とグロース株が特に厳しい結果となっています。

その市況化の中、配当利回りに着目した投資方法であるダウの犬戦略はどうだったのか?について調査しました。

今回の投稿では、
 ①NYダウとは?
 ②ダウの犬って何?
 ③2022年版ダウの犬成績
 ④2023年版ダウの犬候補
を2022年12月9日までのデータを基にまとめました。

NYダウについて

 

正式名称:ダウ・ジョーンズ工業株価平均
工業に限らず、運輸および公益事業以外のすべての業種が組み入れ対象です。成長性、投資家の関心、業種間の安定性などを考慮された30銘柄です。
大型株が中心となります。

アメリカ市場概要

アメリカには証券取引所が2つあります。

NYSE:ニューヨーク証券取引所
  古くからある企業が多く上場している分、大型バリュー株が多い

NASDAQ:ナスダック証券取引所
  新興企業が多い分、グロース株が多い

アメリカ株式市場図解

種々多くの指数がありますが、代表的な指数は上図のようになっています。
また、それぞれ主要指数の特徴は数の通りです。
NYダウ、S&P500、NASDAQ総合指数の違い

・NYダウ:バリュー要素が比較的大きい
・S&P500:バリュー要素とグロース要素両方の側面がある中、グロース寄り
・NASDAQ総合指数:ハイテク関連が多い為、グロース要素が大きい

これらの違いがあり、2022年のような暴落相場では
・グロース株が弱い=NASDAQ総合指数が弱い
・バリュー株が堅調=NYダウが堅調
・S&P500はその間の成績となります。

<2022年12月9日までの年初来データ>
・NYダウ:-8.50%
・S&P500:-17.97%
・NASDAQ総合:-30.49%

アメリカ株式指数2022年チャート

どの期間を取ってもNYダウが最も良い結果であり、NASDAQ総合指数が最も悪い結果でした。
2022年はグロース関連が弱く、大型バリュー株が堅調であった年だったということが分かります。

2022年アメリカ主要株式指数年初来チャート

NYダウ銘柄

2022年12月8日時点の銘柄とその比率です。

銘柄名ティッカー組入比率(%)
ユナイテッドヘルスUNH10.69
ゴールドマンサックスGS6.99
ホームデポHD6.32
アムジェンAMGN5.57
マクドナルドMCD5.33
マイクロソフトMSFT4.83
キャタピラーCAT4.51
ハニウェルHON4.16
ビザV4.08
トラベラーズTRV3.66
ボーイングBA3.49
ジョンソンエンドジョンソンJNJ3.46
シェブロンCVX3.39
アメリカンエキスプレスAXP3.01
プロテクターアンドギャンブルPG2.95
ウォルマートWMT2.90
IBMIBM2.88
アップルAAPL2.78
JPモルガンチェースJPM2.59
セールスフォースCRM2.54
スリーエムMMM2.46
ナイキNKE2.17
メルクMRK2.16
ウォルトディズニーDIS1.81
コカ・コーラKO1.24
ダウDOW0.99
シスコシステムズCSCO0.96
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスWBA0.80
ベライゾンVZ0.72
インテルINTC0.55

NYダウ構成セクター

NYダウはS&P500やNASDAQ100と比較すると、
・バリュー要素が強いヘルスケアや金融、資本財の影響が大きい
・グロース要素が強い情報技術やコミュニケーションサービスの影響が小さい
ことが分かります。
セクター構成比率銘柄数
ヘルスケア21.887
情報技術18.624
金融16.254
資本財14.624
一般消費財13.834
生活必需品7.903
エネルギー3.392
コミュニケーション・サービス2.531
素材0.991

NYダウ、S&P500、NASDAQ100構成セクター比率比較

 
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ダウの犬とは?

ダウの犬戦略

NYダウ構成銘柄のうち、
①配当利回りが高い10銘柄を選び均等に投資
②配当金を再投資
③年末に売却し、次の年のダウの犬銘柄に投資

  ※配当利回り(%)=配当額/株価

配当利回りが高い=配当金が上昇 or 株価が低下 となります。
株価成長は大きく期待できない(キャピタルゲインは少ない)代わりに、確実な資金を得るインカムゲインを期待する手法です。
また、配当を再投資するため、複利を期待する手法でもあります。

ダウの犬2022年

個別銘柄成績

会社名ティッカー2021年末配当利回り1M3M6M1Y年初来
NYダウ  1.82%4.34%2.25%-6.37%-8.50%
S&P500  3.68%-2.93%-3.83%-15.71%-17.97%
NASDAQ総合指数  4.81%-8.66%-8.38%-29.08%-30.49%
シェブロンCVX4.52%-5.58%3.38%-4.22%42.20%43.16%
メルクMRK3.41%7.08%23.39%24.78%49.30%41.94%
アムジェンAMGN3.13%-3.80%17.27%16.10%31.09%23.86%
IBMIBM4.90%7.03%12.54%7.97%19.00%10.02%
コカ・コーラKO2.84%2.55%5.29%12.66%10.10%5.41%
ダウDOW4.94%5.29%-1.43%-18.86%-7.70%-11.50%
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスWBA3.62%9.60%10.37%-2.67%-17.78%-22.49%
ベライゾンVZ4.85%-0.58%-12.54%-26.41%-25.44%-28.02%
スリーエムMMM3.33%1.56%1.22%-8.64%-28.52%-29.20%
インテルINTC2.70%2.62%-10.52%-27.92%-44.06%-45.17%

ダウの犬2022年 年初来成績

●NYダウより成績が上 (5銘柄/10銘柄)
 ・シェブロン:+43.16%
 ・メルク:+41.94%
 ・アムジェン:+23.86%
 ・IBM:+10.02%
 ・コカ・コーラ:+5.41%

●S&P500より成績が上(6銘柄/10銘柄)
 ・ダウ:-11.50%

●NASDAQ総合指数より成績が上(9銘柄/10銘柄)
 ・ウォルグリーン:-22.49%
 ・ベライゾン:-28.02%
 ・スリーエム:-29.20%

●NASDAQ総合指数より成績が下(1銘柄/10銘柄)
 ・インテル:-45.17%

ダウの犬成績比較

<ケース1>
 ①1銘柄につき$1,000固定として、金額均等
 ②NYダウ銘柄をダウの犬と非ダウの犬に分けて計算
 ③小数点第2位までの株数を買えるものとする
  ※$1,000÷$59.21=16.89株  $59.21=2021年末コカ・コーラ株価
   (コカ・コーラは2021年末で16.89株買えた前提)
 ④配当金は入手するのみ。本来は再投資するが、便宜上再投資無しで計算
 ⑤税金は考慮しない
 ダウの犬非ダウの犬
購入金額$10,000$20,000
現時点株価$9,892.43$17,744.25
含み損益率-1.08%-11.28%
配当金$398.41$302.95
配当利回り3.98%1.51%
配当金込み損益$290.84-$1,952.80
配当金込み損益率2.91%-9.76%
<ケース2>
 ①10銘柄ずつ購入 株数均等
 ②NYダウ銘柄をダウの犬と非ダウの犬に分けて計算
 ③配当金は入手するのみ。本来は再投資するが、便宜上再投資無しで計算
 ④税金は考慮しない
 ダウの犬非ダウの犬
購入分$10,018.0$45,146.6
現時点株価$10,476.5$40,316.5
含み損益率4.58%-10.70%
配当金$394.70$677.30
配当利回り3.94%1.50%
配当金込み損益$853.20-$4,152.80
配当金込み損益率8.52%-9.20%
NYダウの中で「ダウの犬」は「非ダウの犬」に比べて、どちらのケースでも圧勝となりました。ケース1の金額均等投資でも、配当金込みでプラスとなっており、2022年のような暴落相場では当投資方法は適していたことが分かります。
●損益率比較

2022年ダウの犬リターン

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ダウの犬2023年候補

2022年と変更銘柄
・OUT:メルク、アムジェン
・IN:シスコシステムズ、JPモルガンチェース

下表の黄色線が2023年ダウの犬候補

●NYダウ構成銘柄
銘柄名Ticker配当利回り2022/12/9株価
ベライゾンVZ6.98%37.40
ダウDOW5.58%50.20
インテルINTC5.17%28.24
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスWBA4.75%40.43
スリーエムMMM4.74%125.76
IBMIBM4.49%147.05
シェブロンCVX3.38%168.00
シスコシステムズCSCO3.14%48.46
JPモルガンJPM3.03%132.16
コカ・コーラKO2.79%63.14
アムジェンAMGN2.78%278.65
ゴールドマンサックスGS2.78%359.14
メルクMRK2.68%108.78
ジョンソンエンドジョンソンJNJ2.57%175.74
プロテクターアンドギャンブルPG2.42%150.92
ホームデポHD2.37%320.48
マクドナルドMCD2.23%272.04
キャタピラーCAT2.11%227.29
トラベラーズTRV2.00%185.65
ハニウェルHON1.95%211.63
ウォルマートWMT1.54%145.31
アメリカンエキスプレスAXP1.35%153.90
ナイキNKE1.24%109.42
ユナイテッドヘルスUNH1.22%539.20
マイクロソフトMSFT1.11%245.42
ビザV0.86%208.70
アップルAAPL0.65%142.16
ボーイングBA0.00%179.54
セールスフォースCRM0.00%131.11
ウォルトディズニーDIS0.00%93.38
●配当利回り
 ・2022年ダウの犬:3.82%
 ・2023年ダウの犬:4.40%

株価自体は総合的に下落しているため、配当利回りが大きく上昇しています。
また、ダウの犬のほとんどが配当貴族指数(25年連続増配銘柄が対象)にも採用されているため、バイ&ホールドも魅力的です。

まとめ

ダウの犬戦略とは
・NYダウ30銘柄の中から配当利回りが高い10銘柄を選抜して投資(均等)

・1年通して保有し、配当が入ると再投資⇒1年後に整理
各銘柄への投資金額を均等にするのが標準的ですが、株数を均等にするなど個人で調整するのも良いかと思います

2022年のダウの犬戦略は暴落相場においてもプラスリターンになり、堅実な投資方であることが証明されました。

2023年~2024年にかけて景気後退(リセッション)が現実的になってきており、不透明感が強い時には配当金狙いとしてダウの犬戦略は引き続きア良いアイディアだと思います。

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