【アメリカ株】高金利・不景気に強いエネルギーセクターについて

米株エネルギーセクターアメリカ株
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高金利+不景気時に強いと言われている「エネルギー」セクターについての投稿です。

2020年コロナショックで大きく値を下げたね。

2020年11月くらいから徐々に回復してきたけど、コロナ前水準には未だ届いていません。つまりまだチャンスが残っていると思います。

また、2022年にテーパリングの早期終了、利上げの早期化、インフレの高水準継続懸念から、「高金利+景気停滞」が予想されます。

そうなったときには、株式市場は弱い動きになることが予想されます。
高金利+景気停滞時には「エネルギー」セクターが強いことがよく言われています。

セクターと景気・金利関係図

 

今回は、
①エネルギー関連ETF
②個別銘柄
をまとめました。

 

エネルギー関連ETF

代表的なETFとして、XLE、VDE、IXCがあります。

 XLEVDEIXC
資産総額
 (十億 USD)
26.0215.9091.731
直近配当利回り4.23%4.71%3.04%
経費率0.12%0.10%0.43%
トータルリターン
3か月
16.54%15.61%12.96%
トータルリターン
1年
44.27%48.27%36.60%
トータルリターン
3年
1.11%0.45%0.23%
トータルリターン
5年
-1.29%-2.21%-0.04%
●資産総額:XLEが最も大きい
●直近の配当利回り:VDEが最も高い
●経費率:VDEが最も低い
●リターン:XLE、VDEはほぼ同等の結果

 

XLE

エナジー・セレクト・セクターSPDRファンド(Energy Select Sector SPDR Fund)は米国籍のETF。エナジー・セレクト・セクター指数に連動する投資成果を目 指す。米国の大型エネルギー株を保有。原油・天然ガスの開発・生産会社、掘削および他のエネルギー関連サービスを提供する企業に投資する。保有銘柄のウエートは時価総額ベースで算定。

S&P500指数の採用銘柄で構成されています。

 

【TOP10銘柄】

ティッカー 銘柄割合(%)
XOMエクソンモービル22.13
CVXシェブロン21.14
COPコノコフィリップス4.51
EOGEOGリソーシズ4.47
SLBシュルンベルジェ4.41
PXDパイオニア・ナチュラル・リソーシズ4.28
MPCマラソン・ペトロリアム4.22
WMBウィリアムズ・カンパニーズ3.49
PSXフィリップス663.27
KMIキンダー・モルガン3.23
TOP243.27
TOP556.66
TOP1075.15

XOM(エクソンモービル)、CVX(シェブロン)だけで43%となっています。
TOP10で75%を占めているETFだということが分かります。

 

【配当情報】

権利落ち日現地支払日配当($)権利付最終日株価(終値)  USD配当利回り直近1年利回り
2019/9/202019/9/250.5661.790.91%
2019/12/202019/12/260.59361.370.97%
2019/12/302020/1/31.79161.682.90%
2020/3/232020/3/260.56625.862.19%6.96%
2020/6/222020/6/250.50139.571.27%7.32%
2020/9/212020/9/240.54433.611.62%7.98%
2020/12/212020/12/240.5239.401.32%6.39%
2021/3/222021/3/250.5249.531.05%5.25%
2021/6/212021/6/240.5347.591.11%5.10%
2021/9/202021/9/230.59249.321.20%4.68%

最近は株価が上がってきているため、配当利回りが落ちていますが、それでもかなり高い水準です。
後述していますが、残りの2つと比較して、最も配当利回りが高くなっています。

VDE

バンガード・エナジーETF(Vanguard Energy ETF)は米国籍のETF(上場投資信託)。MSCI USインベスタブル・マーケット・エネルギー・インデックスのパフォーマンスに連動する投資成果を目指す。インデックスは石油リグのほか、石油・ガス製品の探査、生産、精製のための建設または準備を手掛けるエネルギーセクター内の、大・中・小規模の米国企業で構成される。

【TOP10銘柄】

ティッカー 銘柄割合(%)
XOMエクソンモービル20.30
CVXシェブロン16.39
COPコノコフィリップス7.02
EOGEOGリソーシズ4.14
SLBシュルンベルジェ3.45
MPCマラソン・ペトロリアム3.32
PXDパイオニア・ナチュラル・リソーシズ3.24
KMIキンダー・モルガン2.62
WMBウィリアムズ・カンパニーズ2.61
PSXフィリップス662.53
TOP236.69
TOP551.30
TOP1065.62

XOM(エクソンモービル)、CVX(シェブロン)だけで約37%となっています。
TOP10で65%を占めているETFだということが分かります。
XLEよりも分散されているETFとなります。これは、中小銘柄も含んでいることが要因です。

 

【配当情報】

権利落ち日現地支払日配当($)権利付最終日株価(終値)  USD配当利回り直近1年利回り
2019/6/212019/6/260.68784.820.81%
2019/9/262019/10/10.67480.350.84%
2019/12/162019/12/190.75679.120.96%
2020/3/102020/3/130.67245.011.49%4.10%
2020/6/222020/6/250.64252.861.21%4.50%
2020/9/112020/9/160.55243.531.27%4.93%
2020/12/172020/12/220.60354.851.10%5.07%
2021/3/262021/3/310.68868.741.00%4.58%
2021/6/212021/6/240.65873.620.89%4.26%
2021/9/292021/10/40.92375.751.22%4.21%

比較的安定な配当利回りとなっています。

IXC

iシェアーズ・グローバル・エネルギーETFは米国籍のETF(上場投資信託)。S&Pグローバル・エネルギー株価指数に連動する投資成果を目指す。

 

【TOP10銘柄】

ティッカー 銘柄割合(%)
XOMエクソンモービル13.37
CVXシェブロン11.47
TTEトタルエナジーズ6.14
COPコノコフィリップス4.94
BPBP4.75
RDSAロイヤル・ダッチ・シェル4.65
RDSBロイヤル・ダッチ・シェル4.18
ENBエンブリッジ3.93
EOGEOGリソーシズ2.60
CNQカナディアン・ナチュラルリソーシズ2.50
TOP224.84
TOP540.67
TOP1058.53

XOM(エクソンモービル)、CVX(シェブロン)だけで約25%となっています。
TOP10で58%を占めているETFだということが分かります。
最も分散されているETFとなります。

 

【配当情報】

権利落ち日現地支払日配当($)権利付最終日株価(終値)  USD配当利回り直近1年利回り
2016/12/222016/12/290.48135.401.36%
2017/6/202017/6/260.52532.081.64%3.00%
2017/12/212017/12/280.5635.151.59%3.23%
2018/6/192018/6/250.48937.081.32%2.91%
2018/12/182018/12/240.5431.561.71%3.03%
2019/6/172019/6/210.67732.152.11%3.82%
2019/12/162019/12/201.48231.254.74%6.85%
2020/6/152020/6/190.39120.731.89%6.63%
2020/12/142020/12/180.59622.112.70%4.58%
2021/6/102021/6/160.42727.641.54%4.24%

他のETFと異なり、年2回の配当となります。
3つの中で配当利回りは一番低いことが分かります。

 

チャート比較

●2018/12月~3年間比較

エネルギーセクターETFチャート比較  2018/12月から3年

大きな差は無い結果となっています。
直近はVDEが若干良い結果でした。

 

●コロナショック後(2020/4月~)比較

エネルギーセクターETFチャート比較  コロナショック後2020/4月から

VDEが最も良い結果、XLEはVDEより若干悪い結果ですが、遜色はあまり無い結果でした。IXCはイマイチ。

●2020/12月から1年比較

エネルギーセクターETFチャート比較  2020/12月から1年

VDEが最も良い結果、XLEはVDEより若干悪い結果ですが、遜色はあまり無い結果でした。IXCはイマイチ。

 

●2021/6月から半年比較

エネルギーセクターETFチャート比較  2021/6月から半年

大きな差は無い結果となっています。

●2021/9月から3か月比較

エネルギーセクターETFチャート比較  2021/9月から3か月

大きな差は無いですが、若干XLEが良い結果であり、IXCが最も悪い
 

ETFまとめ

●資産総額:XLE>VDE>IXC
●配当利回り:XLE>VDE>IXC
●経費率:VDE<XLE<IXC
●分散性:IXC>VDE>XLE
●チャート:XLE、VDEはほぼ同等の結果。IXCはイマイチ
XLE,VDEはどちらを買っても比較的同等の結果が得られますが、IXCは現時点ではイマイチかなと思います。ただ分散性は高いので、幅広く投資したい場合はIXCも良いかもしれません。
 
 

 

 

 

 

 

エネルギー関連個別銘柄

上述ETFの上位銘柄である、
・XOM:エクソンモービル
・CVX:シェブロン
について、まとめました。

XOMとCVX基礎データ比較

 XOMCVX
資産総額
 (十億 USD)
260.703223.997
PER18.4320.6
EPS3.345.64
直近配当利回り5.72%4.61%
連続増配39年34年
ほぼ拮抗している結果ですが、
・EPS(1株当たりの当期純利益):シェブロンが良い結果
・配当利回り:エクソンモービルが高い
・連続増配:エクソンモービルが上
 
 

XOM:エクソンモービル

通年売上/利益結果

決算期売上高(百万USD)営業利益(百万USD)営業利益率(%)EPS
Dec-16218,6089360.43%1.88
Dec-17237,16212,0745.09%4.63
Dec-18279,33222,1247.92%4.88
Dec-19255,58312,7664.99%3.36
Dec-20178,574-29,448-16.49%-5.25

四半期売上/利益結果

決算期区分売上高(百万USD)営業利益(百万USD)営業利益率(%)EPS
Sep-203Q45,425-595-1.31%-0.15
Dec-204Q45,738-26,709-58.40%-4.70
Mar-211Q57,5522,6334.57%0.64
Jun-212Q65,9434,9247.47%1.10
Sep-213Q71,8928,07211.23%1.57

配当推移

権利落ち日現地支払日配当USD
2019/8/122019/9/100.87
2019/11/82019/12/100.87
2020/2/102020/3/100.87
2020/5/122020/6/100.87
2020/8/122020/9/100.87
2020/11/102020/12/100.87
2021/2/92021/3/100.87
2021/5/122021/6/100.87
2021/8/122021/9/100.87
2021/11/102021/12/100.88

2021/11月に増配したことから、39年連続増配となっていますが、配当増加率は鈍化しています。

 

チャート

 

 

CVX:シェブロン

通年売上/利益結果

決算期売上高(百万USD)営業利益(百万USD)営業利益率(%)EPS
Dec-16110,215-6,216-5.64%-0.27
Dec-17134,6742,4801.84%4.85
Dec-18158,90214,4469.09%7.74
Dec-19139,8651000.07%1.54
Dec-2094,471-6,097-6.45%-2.96

四半期売上/利益結果

決算期区分売上高(百万USD)営業利益(百万USD)営業利益率(%)EPS
Sep-203Q23,997-112-0.47%-0.12
Dec-204Q24,843-700-2.82%-0.33
Mar-211Q31,0761,7595.66%0.72
Jun-212Q36,1173,2929.11%1.60
Sep-213Q42,5526,17114.50%3.19

配当推移

権利落ち日現地支払日配当
2019/8/162019/9/101.19
2019/11/152019/12/101.19
2020/2/142020/3/101.29
2020/5/182020/6/101.29
2020/8/182020/9/101.29
2020/11/172020/12/101.29
2021/2/162021/3/101.29
2021/5/182021/6/101.34
2021/8/182021/9/101.34
2021/11/172021/12/101.34

エクソンモービルと比べ、順当に配当を増やしてきています。

チャート

 

 

EPSと営業利益率比較

XOMとCVXのEPS、営業利益率比較

コロナショックの影響が強かったのは、エクソンモービルで、急速回復してきていますが
シェブロンがEPS、営業利益率共に勝っている結果でした。

XOMとCVXチャート比較

ETFのVDEとも比較しました。

 

●2018/12月~3年間比較

XOMとCVXチャート比較  2018/12月から3年

シェブロンが最も良い結果でした。
エクソンモービルはETFのVDEよりも悪い結果
 
●コロナショック後(2020/4月~)比較
XOMとCVXチャート比較  コロナショック後2020/4月から
シェブロン、エクソンモービルは同等な結果で、ETFのVDEに大きく負けている結果
●2020/12月から1年比較
XOMとCVXチャート比較  2020/12月から1年間
エクソンモービルが最も良い結果でした。
シェブロンはETFのVDEよりも悪い結果
 
 
●2021/6月~半年間比較
XOMとCVXチャート比較  2021/6月から半年間
シェブロンが最も良い結果でした。
エクソンモービルは9月頃まで勝っていましたが、その後逆転されている
●2021/9月~3か月間比較
XOMとCVXチャート比較  2021/9月から3か月間
シェブロンが最も良い結果でした。
 

XOMとCVXまとめ

・EPS(1株当たりの当期純利益):シェブロンが良い
・営業利益率:シェブロンが高い
・配当利回り:エクソンモービルが高い
・連続増配:エクソンモービルが上
・配当増配率:シェブロンが上
・チャート:シェブロンの方が比較的良好
      双方ともにETFのVDEより悪い結果の時も有り

まとめ

ETFならXLE、VDEどちらを選んでも問題ないと思います。
個別株は、エクソンモービルよりもシェブロンの方が良さそうです。

個人的には、今後グリーンエネルギー市場が大きくなっていくため、どこかに固定というよりも幅広く投資をした方が良いと考えており、ETFの方が良いのではないかと考えています。

 

 

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