【アメリカ・日本株】2021年株式相場振り返り

2021年振り返りと2022年役立情報
この記事は約15分で読めます。

2021年の年間株式市場振り返りです。

2021年は市況が良かったですね!

 

特にアメリカ株がすごい勢いでした。
コロナウイルスの影響で、大規模な金融緩和が続いたことが大きいです。急速な景気回復によりモノがひっ迫する展開になり、インフレが懸念されています。需給バランスの影響によりコモディティ関連株も好調でした。

日本株も年末株価としてはバブル崩壊後最高値を記録しました。
自民党総裁選の間際に菅前首相が退陣表明したことから期待先行の株価上昇がありました。その後岸田政権が発足。しかしながら相次ぐ投資家へのガッカリ発言により株価は乱高下。プラスで終わったもののアメリカ株から見ると弱い展開となりました。

通年通してコロナウイルスの影響は続いており、2022年も強弱はあるものの影響は続くと思います。日本以外の主要国でインフレが加速しており、12月のFOMCで2022年早期テーパリング終了、利上げ発表があったことから、金利の上昇に伴う株式市場の停滞が予想されています。

今回は2021年の振り返り投稿です。
最後に2022年についても触れます。

世界ヒートマップ結果

2021年世界ヒートマップ

大きく見ると大抵の国は上昇していますが、中国と南米が悪い結果だと分かります。

●全世界ETF結果

VEA先進国ETF(アメリカ除く)12.35%
VOOアメリカS&P50029.57%
TOPIX日本10.40%
VWO新興国ETF2.01%

アメリカが最もリターンが高く、新興国ETFであるVWOがリターン低い結果でした。

 

●先進国

アメリカS&P50026.89%
日本TOPIX10.40%
イギリス英国FTSE100 (FTSE)14.30%
カナダS&P トロント総合指数 (GSPTSE)21.74%
フランス仏CAC40 (FCHI)30.01%
スイスSMI (SSMI)20.89%
ドイツ独DAX18.19%

日本が低めですが、主要国すべてで10%超えと非常に高い成績となっています。

 

●新興国

中国FTSE中国A50-13.52%
台湾台湾加権23.51%
インドNifty 50 (NSEI)25.73%
ブラジルブラジルボベスパ-12.95%
南アフリカFTSE South Africa13.32%

ヒートマップから見て分かったように、中国、ブラジルがマイナス10%超えとなっています。
しかしながら、インド、台湾は20%超えと非常に高いリターンとなりました。

 

2021年は、先進国相場であり、売買しやすいアメリカ株に妙味があったと相場観だったと言えます。新興国全体ではイマイチでしたが、特定の国/地域では大幅プラスとなるような相場観であったことが分かります。
中国は、アメリカとの覇権争いや恒大集団のデフォルト懸念など懸念点も多いことが嫌気されていると思います。

アメリカ・日本主要指数結果

 

指数比較

 2020年末終値高値安値2021年末終値2020年末比
日経平均27,444.1730,795.7826,954.8128,791.714.91%
TOPIX1,804.682,120.181,776.601,992.3310.40%
マザーズ1,196.491,340.38942.64987.94-17.43%
NYダウ30,606.4836,679.4429,856.3036,338.3018.73%
S&P5003,756.074,808.933,662.714,766.1826.89%
NASDAQ12,888.2816,212.2312,397.0515,644.9721.39%
アメリカ株が非常に強い展開でした。
・S&P500:+26.89%
・NASDAQ:+21.39%
・NYダウ:+18.73%
日本株は、
・TOPIX:+10.40%
・日経平均:+4.91%
・マザーズ:-17.43%
と命運が分かれています。

 

出来事

2021年4月頃まで日経平均の方がNYダウをアウトブレイク
2021年8月末頃まで日経平均はマイナス方向であり、アメリカ株はプラス方向となり、アメリカ株優位の展開へ。
2021年9月初~中旬菅総理退陣を受け、日経平均は高騰。年初来でもNYダウに肉薄。
2021年9月中旬~10月上旬中国不動産大手恒大集団デフォルト不安により日経平均は大きく下降
2021年11月下旬変異株オミクロンの登場でパニックに近い売り。
世界的に株価が急落
2021年12月中旬

アメリカFOMCで2022年早期テーパリング終了、利上げ発表を受け世界的に株価が急落

2021年12月下旬サンタクロースラリーで大きく株価上昇

NYダウと日経平均

2021年NYダウと日経平均チャート比較

NYダウは右肩上がり、日経平均はヨコヨコの展開

日本株価指数比較

 

2021年日経平均、TOPIX、マザーズ指数比較

5月頃からTOPIXのパフォーマンスが日経平均よりも上回っています。
マザーズは基本的に右肩下がりと苦しい展開。

 

アメリカ株価指数比較

2021年NYダウ、NASDAQ、S&P500株価チャート比較

NASDAQはボラティリティが高いものの、基本的にすべて右肩上がりと好調を維持しました。
中でもS&P500が最もハイパフォーマンスでした。

東証業種別成績

業種1年
海運業208.18%
鉱業69.75%
ゴム製品40.07%
鉄鋼34.00%
卸売業25.67%
電気機器25.04%
輸送用機器械24.14%
銀行業21.82%
保険業21.78%
石油・石炭製品19.82%
その他金融業16.62%
サービス業15.04%
精密機器14.49%
倉庫・運輸関連業13.32%
ガラス・土石製品13.19%
証券業12.30%
金属製品10.20%
空運業7.55%
建設業7.26%
繊維製品7.13%
機械6.55%
不動産業5.79%
水産・農林業2.78%
非鉄金属1.86%
食料品1.79%
化学0.46%
パルプ・紙-1.35%
情報・通信-3.42%
小売業-5.50%
その他製品-6.63%
陸運業-8.40%
医薬品-10.41%
電気・ガス業-10.47%

2021年東証セクター別成績

東証33業種中、26業種がプラス、7業種がマイナスと全体的にプラス方向となりました。
中でも海運株は驚異的な上昇となりました。次いで鉱業も好調。

 

<海運最大手:日本郵船>

2021年日本郵船株価チャート

2020年末比で最大370%UPと驚異的数字を叩き出しました。
その後、配当権利確定前に暴落。年末にかけて回復していき、最終は昨年末比で265%UPで終えました。ボラティリティが非常に高く、予想が難しい銘柄です。

●配当

 中間期末
2017年度0円30円
2018年度10円10円
2019年度20円20円
2020年度20円180円
2021年度200円600円
上の表のように配当が爆上げです。しかも高騰している2021年末でさえ年間配当利回りが9.1%と配当的には美味しい銘柄です。ただこのような銘柄は9月同様に配当権利前に急落する可能性があり注意が必要です。

 

<鉱業最大手:INPEX>

2021年 INPEX株価チャート

2021年末と2020年末比で約80%UPと大きく上昇しました。
原油、天然ガスが2021年に大きく上昇したことが要因です。
その他のコモディティも需給バランスの観点から大きく値上がり、コモディティが強い一年となりました。

アメリカ業種別成績

 1年7-12月
Energy36.98%0.83%
Real Estate28.10%9.75%
Technology26.86%12.28%
Financial21.41%1.44%
Communication Services21.28%-2.00%
Industrials19.98%3.22%
Basic Materials14.74%-0.04%
Healthcare12.68%2.00%
Utilities10.51%8.93%
Consumer Cyclical6.78%-0.78%
Consumer Defensive6.77%4.06%

2021年アメリカセクター別成績

上図から、2021年の前半と後半で様子が異なることが分かると思います。

・エネルギーが前半ずば抜けているが、後半はほぼ横ばい
・金融、コミュニケーションサービス、工業、素材、ヘルスケア、消費者循環も同様に後半失速
・公共事業、生活必需品が後半好結果
・テクノロジー、不動産が通期に亘って高評価

2021年No.1セクター:エネルギー

セクター内グループ1年7-12月
Oil & Gas E&P92.02%9.03%
Uranium70.50%14.88%
Thermal Coal41.24%17.11%
Oil & Gas Drilling40.95%-18.76%
Oil & Gas Integrated30.62%2.37%
Oil & Gas Midstream28.05%-5.89%
Oil & Gas Refining & Marketing22.83%-7.40%
Oil & Gas Equipment & Services21.94%-9.67%

2021年アメリカエネルギーセクター

上図を見て分かる通り、2021年後半は失速しています。前半の勢いが凄まじいものでした。
これは2020年が悪すぎたことが要因の反動です。

Oil & Gas Integratedが最も大きいセグメントであり、ここにエクソンモービルとシェブロンがいます。下のチャート通り、2021年前半に大きく上昇したことが分かります。

 

 

 

 

2021年No.2セクター:不動産

 1年7-12月
REIT – Industrial63.98%31.50%
REIT – Residential54.28%20.85%
REIT – Retail48.93%12.66%
REIT – Specialty28.77%9.85%
Real Estate – Diversified26.29%8.81%
REIT – Diversified24.98%5.88%
REIT – Office18.32%6.39%
REIT – Hotel & Motel13.56%-2.62%
REIT – Healthcare Facilities11.09%-0.41%
REIT – Mortgage6.98%-8.18%
Real Estate – Development-11.80%-13.74%
Real Estate Services-16.10%-12.65%

2021年アメリカ不動産セクター

工業、住宅関連が好調でした。

 

2021年No.3セクター:テクノロジー

 1年7-12月
Semiconductor Equipment & Materials58.00%16.08%
Semiconductors40.35%20.33%
Computer Hardware36.80%9.87%
Communication Equipment34.82%11.65%
Consumer Electronics33.07%26.25%
Software – Infrastructure30.58%9.33%
Electronics & Computer Distribution27.32%11.82%
Electronic Components25.39%10.41%
Information Technology Services18.41%8.79%
Scientific & Technical Instruments14.72%3.31%
Software – Application1.86%-1.98%
Solar-22.04%-13.88%

2021年アメリカテクノロジーセクター成績

半導体関連がTOP1,2となっています。やはり半導体不足に陥っているため、価格も跳ね上がり株価も上昇しています。全体的に上昇していますが、太陽光だけが一人負けです。

GAFAMの中でアップルとマイクロソフトがこのテクノロジーセクターとなります。
ついでにGAFAMの成績について確認しました。

 セクター・グループ2020年末比
googleコミュニケーションサービス65.3%
appleConsumer Electronics
(家電)
33.8%
facebook(meta)コミュニケーションサービス23.1%
amazon消費者循環2.4%
microsoftSoftware – Infrastructure51.2%

amazonがイマイチでしたが、それ以外は大きく上昇しています。
元々の株価も高いのにも関わらず更に大きく上昇できるっていうのは相変わらず凄いです。

2022年について

アメリカでは、3月にもテーパリングが終了する予定です。それに加え、利上げも同時期に1回目があり、年間3回利上げがあるといった発表がありました。
コロナウイルスの影響で、大規模金融緩和が取られ2021年は強い相場でしたが、2022年は相場環境としては悪い状態となります。
ただ、足元の経済は急速に回復していることから、上述の懸念事項を払拭して年後半は上がるのでは?と期待しています。

<2022年の予想>
●アメリカ
 ①金利上昇に伴い、ハイテク株が売られる
 ②金融株が上昇
 ③グロース株からバリュー株へシフト
 ④景気は回復してくるため、更に資源株(素材、エネルギー)は上昇

●日本株
 ①基本的にはアメリカ株に左右される
 ②PER等の指数がアメリカ株よりもかなり低いため、買い場になる
 ③大型株がより買われる形になり、日経平均よりもTOPIXの方が上がりやすい

個人的には、S&P500、NASDAQ100インデックス投資がメインで、それは引き続き買い増しをしていきます。個別株は、高配当株投資がメインであるため、これも引き続き買い増ししていきます。
ハイテク株については2023年以降再度上昇する可能性もあるため、買い場を探っていきたいと思っています。
 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました